韓国政府は「段階的日常回復(ウィズコロナ)」の開始日を来月9日と予測した。これに先立ち、政府は10月末か11月初めには段階的日常回復を開始することを明らかにしていたが、具体的な日付に触れたのは今回が初めてだ。
国民の力のカン・ギユン議員は7日午前、国会保健福祉委員会の国政監査で、チョン・ウンギョン疾病管理庁長に対し「全国民の70%、成人の80%、高齢者の90%が接種を受ければウィズコロナを実施すると言っていたが、10月25日に目標は達成できると思うか」と質問した。これに対しチョン庁長は「週明けとなる25日には可能だと考えている」とし「(段階的日常回復の開始は)抗体形成にかかる2週間を考慮」しなければならないと付け加えた。カン議員が再び「11月9日ごろか」と尋ねると、チョン局長は「その時期くらいと推定している」と答えた。7日午前0時現在の1次接種率は全国民が77.6%、18歳以上の成人が90.2%。接種完了率は全国民が55.5%、18歳以上の成人が64.5%で、10月25日ごろには問題なく目標を達成できる見通しだ。
政府は先月初頭から、1日の感染確認の規模ではなく、重症患者と致命率を指標として流行の規模を判断する段階的日常回復体系への転換を準備してきた。高危険群の保護と治療に集中しつつ、究極的には季節性インフルエンザと同水準の新型コロナウイルス管理を行う共存戦略を模索する方向への転換だ。秋夕(チュソク、陰暦8月15日の節句)連休以降のコロナ感染者の急増により、政府計画に支障が生じる可能性があるとの懸念も示されているが、クォン・ドクチョル保健福祉部長官は先月28日、病床確保と在宅治療の拡大を通じて、11月初めには段階的日常回復を開始するとの方針を再確認している。
チョン庁長は、飲む治療薬「経口用コロナ治療薬」の必要性にカン議員が言及すると「物量を最大限確保することで協議を進めている」とし「国会の審議過程で協力してほしい」と要請した。疾病庁は今年から来年にかけて、メルク社(MSD)がリッジバック・バイオセラピューティクスと共同開発したコロナ経口治療薬「モルヌピラビル」3万8000人分を導入する計画だ。