新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と関連した韓国政府の緊急災害支援金の支給が5月から本格化する中、これを寄付する運動が自治体で広がっている。
釜山市機張(キジャン)郡のオ・ギュソク郡守(郡長)は30日、「政府が5月に全国民に支給する緊急災害支援金を申請しない」と宣言した。オ郡守とその家族は4人世帯で、政府から100万ウォン(約8万7千円)が支給されるが、それを受け取る代わりに寄付するということだ。政府の緊急災害支援金を申請開始日から3か月以内に申請しなければ、自動的に寄付とみなされる。緊急災害支援金の申請段階で寄付の意思を表明することもできる。
ソウル瑞草区(ソチョグ)も同日、「区役所の5級以上の公務員66人全員が政府が支給する緊急災害支援金の寄付に参加することにした」と発表した。COVID-19災害安全対策会議で、ある公務員が自発的な寄付を提案したことを受け、5級以上の職員全員が同意したという。5月に緊急災害支援金の受け付けが始まれば、寄付の方法と対象などを決める予定だ。
釜山市機張郡では、自治体レベルで先に支給された災害基本所得と関連し、すでに寄付ブームが起きている。オ・ギュソク郡守は3月24日、「より経済的に厳しい人のため、私と家族は機張郡が支給する災害基本所得を申請しない」と宣言した。機張郡は3月27日から全郡民16万7千人に災難基本所得10万ウォンずつを支給している。機張郡には「機張型災害基本所得寄付窓口」が設けられ、29日まで寄付金1億6300万ウォン(約1400万円)が集まった。
緊急災害支援金を全区民に5万ウォン(約4万4千円)ずつ支給する釜山市沙上区(ササング)は、7月27日まで「100日間の挑戦!美しい寄付リレー」というスローガンを掲げ、緊急災害支援金寄付運動を繰り広げている。区民は指定された口座に寄付し、沙上区のホームページに応援する書き込みを残している。沙上区は認証の順番を明記した番号を付与し、年末調整に向けた寄付金領収書を発行する。沙上区の寄付運動の呼びかけに住民たちも応えている。4月27日、釜山市沙上区の「ミンドゥルレ保育園」の関係者16人が、経済的に厳しい人のために使ってほしいとして、緊急災害支援金80万ウォンを寄付した。沙上区保育所連合会からも515万ウォン(約45万円)を寄託した。
全区民に5万ウォンの緊急災害支援金を支給する釜山市鎮区(チング)では21日、堂甘(タンガム)1洞の統長30人が5万ウォンずつ150万ウォン(約13万円)を集めて堂甘1洞住民センターに寄託した。堂甘1洞住民センターは、寄託を受けた義援金をCOVID-19患者を集中的に治療する釜山医療院に届ける予定だ。