何かと問題の多かった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)緊急災害支援金が2週間を経て国会を通過した。政府は具体的な支給手続きを確定させ、来月中旬ごろに全国民に支援金を支給する方針だ。
29日、国会は本会議を開き、全世帯を対象に支援金を支給するため12兆2千億ウォン(約1兆700億円)規模の第2次補正予算案を可決した。当初政府が「所得下位70%」支給を基準に提出していた補正予算案の7兆6000億ウォン(約6640億円)規模より4兆6000億ウォン(約4020億円)増えた。
すべての国民に緊急災害支援金を支給しようというのは、4・15総選挙での未来統合党と共に民主党の共通した約束だった。しかし「全国民1人当たり50万ウォン(約4万3700円)」を約束したファン・ギョアン前未来統合党代表が選挙敗北で政治の一線から退くと、野党は「赤字国債発行に反対する」と豹変した。企画財政部も財政健全性を理由に支給対象を拡大しようという与党に反旗を翻した。補正予算案の審査が漂流し、「5月支給」が流れるのではないかという懸念が出たが、COVID-19による国民の苦痛に背を向けてはならないという世論の圧迫を受け、与野党は27日から交渉のテーブルについた。最終的に与野党はこの日、4兆6000億ウォンの増額分のうち3兆4000億ウォン(約2970億円)は国債で、1兆2000億ウォン(約1050億円)は歳出再調整で充当することで結論を下した。
国会が補正予算案を処理したことで、残るは行政手続きのみとなった。これに先立ち、大統領府は基礎生活受給権者(日本の生活保護受給者にあたる)など低所得層270万世帯には、別途の申請手続きなしに直ちに現金形態の支援金を支給すると明らかにしている。政府は残りの1900万世帯には来月11日から申し込みを受け付け、13日からプリペイドカードまたはクレジットカードのチャージ、地域愛商品券など「消費クーポン」の形で支給する計画だ。この消費クーポンには3カ月の使用期限を設け、COVID-19事態で萎縮した消費を促進するよう誘導する予定だ。行政安全部はまた、緊急災害支援金照会サイトを新設し、早ければ来月4日から、いくら支援金を受け取ることができるかを案内する計画だ。地方自治体の支援金をすでに受け取っている場合、今回受け取る緊急災害支援金の金額が違ってくるため、注意しなければならない。
政府は自発的な寄付も活性化することにした。世帯主が緊急災害支援金を申請する際、全額または一定額の寄付を選択すれば、その財源は雇用保険基金に回される。雇用保険基金は職を失った失業者のための求職給与などに活用される。また、3カ月間の使用期限を超えた消費クーポンの発行額を寄付金と見なす方策も実施される。「自発的な寄付」に参加した勤労所得者には今年の年末調整で15%の税額控除も与えられる。公務員など公職社会を中心に寄付キャンペーンも繰り広げられるものと予想される。