キム・ヨンチョル統一部長官が14日午後、政府ソウル庁舎統一部長官室で、金剛山(クムガンサン)観光の南側事業者であるヒョン・ジョンウン現代グループ会長と面会し、観光再開の解決策を模索した。金剛山観光事業20周年(18日)記念行事を名分にしたヒョン・ジョンウン会長の訪朝についても話し合った可能性がある。キム長官は、15日には現代峨山や韓国観光公社を含めた金剛山観光の南側事業者30社とソウル鍾路区の南北会談本部で懇談会を行う。
キム長官がヒョン・ジョンウン会長を含めて金剛山観光の南側事業者と相次いで会うのは、政府の「当局と事業者などが含まれた共同点検団の訪朝」提案(5日)に対して、北朝鮮側が「施設撤去の計画・日程」のみを対象にした「文書合意」という既存の案を固守し、接点を見出せなかったことを受け、活路を模索するためと見られる。
キム長官はヒョン会長との面会で、「現代と政府が緊密に疎通を図り、解決策を見出さなければならないのではないかと思う」としたうえで、「(ヒョン)会長の率直な今後の計画を聞きたくて招待した」と述べた。ヒョン会長は「政府とよく協議し、賢明に対処したい」としたうえで、「良い解決策を見つけて北朝鮮側とも良い関係になればと思っている」と述べた。キム長官は「厳しい状況であり、南北の立場の隔たりも依然として大きいが、金剛山観光の持つ歴史的意義と発展方向については、南北当局だけでなく現代も承知していると思う」と付け加えた。
統一部関係者は「政府は事業者の立場を尊重せざるを得ない」とし、「ヒョン会長の話を十分に聞くため面会を提案した」と説明した。統一部の資料によると、金剛山観光事業に最も多く投資した民間企業は現代峨山であり(1億9660万ドル)、公企業の観光公社がその次に多く投資した。