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韓国軍と警察が「済州4・3事件」71年ぶりに遺憾と謝罪を表明

登録:2019-04-03 21:55 修正:2019-04-04 07:41
国防部「鎮圧過程で犠牲になった済州島民に深刻な遺憾と哀悼」 
ソ・ジュソク国防次官、光化門広場を訪れ献花し頭を垂れる 
ミン・ガプリョン警察庁長官「無辜の犠牲になった方々に明確に謝罪」
ソ・ジュソク国防部次官が3日午後、ソウル光化門広場の済州4・3事件犠牲追悼空間を訪れ献花している。国防部は、事件から71年を経たこの日、発表文を出し「鎮圧過程で済州島民が犠牲になったことに対し深い遺憾と哀悼を表わす」と明らかにした=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 軍当局と警察の首長が71年目にして初めて済州(チェジュ)4・3事件に対して公式に遺憾と哀悼の意を明らかにした。国防部は、事件当時の軍指揮部の叙勲と年金取消など後続措置に関する「法的検討」を約束した。

 国防部は3日「済州4・3特別法の精神を尊重し、鎮圧過程で済州島民が犠牲になったことに対して深刻な遺憾と哀悼を表わす」と発表文を出した。ソ・ジュソク国防部次官はこの日午後、済州4・3犠牲者追悼空間が用意されたソウル光化門(クァンファムン)広場を訪問し、献花して遺族の前で頭を垂れた。ソ次官は遺族たちに会い「真相究明のための政府の努力に最善を尽くし積極的に参加」する意向を明らかにした。「事件当時の指揮部に対する責任を問う後続措置はあるのか」と尋ねる取材陣の質問には「引き続き法的検討をしていく」と答えた。

 ミン・ガプリョン警察庁長官もこの日午前、光化門広場で開かれた済州4・3 71周年追悼式に参加し、「無辜の犠牲になった方々には(警察が)明確に謝罪しなければならない」と明らかにした。ミン庁長は「良民虐殺への介入を認めるか」という記者たちの質問に「真実が一つ一つ明らかになっているため、明らかになった事実によって警察も認めるべきことは認めるだろう」と答えた。

 済州4・3事件は、1947~1954年の済州島民と軍警の衝突、軍警と西北青年団の惨い鎮圧過程で、当時の済州の人口の10%にあたる3万人が亡くなったと推定される悲劇的事件だ。これまで武装蜂起を鎮圧したと主張してきた軍と警察の今回の遺憾表明は、公式謝罪の必要性を認めたと見ることができる。済州4・3遺族会はこの日「国防部と警察庁の謝罪を歓迎する」としつつも「哀悼と遺憾を表明したものの、積極的な方法の謝罪でなかったことが惜しい。真正性ある謝罪の姿勢でアプローチすることを求める」と明らかにした。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領はこの日、フェイスブックに文を載せ「4・3の完全な解決が、理念論争を克服し国民統合へ進む道」とし、「真相を完全に糾明し、賠償・補償問題とトラウマ治癒センターの設立など、済州島民の痛みを治癒するための仕事により一層の努力を傾ける」と明らかにした。

ノ・ジウォン、チョン・ファンボン、イ・ワン記者、済州/ホ・ホジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/888595.html韓国語原文入力:2019-04-03 19:34
訳J.S

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