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教授の性暴力暴露しても懲戒は遅々として進まず…さらに傷つく学生たち

登録:2018-04-05 08:44 修正:2018-04-05 11:10
延世大学「講義室でルームサロンチョイス」が波紋 
教授謝罪せず、学校側の懲戒がもたつき 
学生たち「講義続けており、出くわすのが不安」 
ソウル大学でも8カ月懲戒を遅らせ、座り込み抗議 
梨花女子大学生たち「懲戒手続き、早く着手せよ」
4日、ソウル市西大門区の延世大学ウェソル館文科大学所属のK教授の研究室の前に、K教授に「セクハラ発言を謝罪せよ」という付箋が貼られている//ハンギョレ新聞社

 「どうしてまだ懲戒を受けていないんですか?」「1年間謝罪だけを待っていたのに、そんな事実はないですって?」…

 4日に訪れたソウル市西大門区(ソデムング)の延世大学ウェソル館のある教授研究室の前には、付箋100枚あまりが貼られていた。この部屋を使う文科大学所属のK教授を糾弾し、学校側に懲戒を要求する内容だった。

 昨年12月、延世大学のキャンパスには、K教授が講義時間に朝会の組分けをする過程で女子学生を教壇に立たせ、男子学生に選択するように言うなど、学生に性的羞恥心を与えたという内容の「賞状」が貼られた。「いわばルームサロンの『チョイス』という状況」のようだったという暴露だった。このような暴露後にもK教授は謝罪せず、学校側の懲戒手続きももたつくと、学生たちが再び付箋による抗議に乗り出したのだ。

 暴露ポスターが貼られてから構成された同大学の倫理委員会では、2月にK教授に公開謝罪を要請した。だが、K教授は反論資料を提出し、先月15日には倫理委にこの事案を上げた学科長を相手に損害賠償請求訴訟を起こすなど、法的対応に出た。K教授の代理人のキム・グァンハ弁護士は「組分けをする時にセクハラの意図はなかった」とし、「懇談会で学生たちの不快さを認知できなかった部分については謝罪したが、セクハラを前提とした謝罪ではなかった」と明らかにした。

4日、ソウル市西大門区延世大学ウェソル館1階にK教授に謝罪を要求する内容の「賞状」が貼られている//ハンギョレ新聞社

 論争が長引いているが、学校側の対応は遅々として進んでいない。学校側は2月に倫理委員会が総長に懲戒を勧告した後もまだ懲戒手続きに着手していない。学校関係者は「4月中に教員人事委員会が開かれ、該当案件を上程して審議する予定」だと話した。人事委ですぐに懲戒を論議するわけでもない。人事委で懲戒可否を決定すれば、また懲戒委員会を構成して懲戒の程度を決めることになる。

 学生たちは学校側のゆるい対応に不満を吐露した。K教授は学部の講義が中断された状態だが、同じ校舎で大学院の講義は続けている。ある学生は「K教授と出くわすのが心配だ」とし、「学校は早く懲戒手続きを踏むべきだ」と話した。

 ソウル大学も社会学部のH教授が学生や同僚教授を相手に「ゴミだ」「勉強できなかったからそんなものだ」などの暴言を吐いたり、望まない身体接触をしたという疑惑が提起されたが、8カ月間懲戒が遅れている。昨年6月、ソウル大学の校内人権センターが3カ月の停職処分を下すことを勧告したが、教員懲戒委員会は外部機関の意見を聞いてみなければならないとし、昨年8月から懲戒発表を見合わせている。ソウル大学総学生会などはH教授の懲戒を要求し、先月21日から15日間テントで座り込みをしている。

 最近「#MeToo」暴露が出た別の大学の学生たちも、不安を感じているのは同じだ。梨花女子大学は30日、セクハラ審議会を開き、最近性暴力疑惑が暴露された助教授とN教授を罷免するよう勧告した。しかし、まだ教員懲戒委員会などの手続きが残っている。梨花女子大学の彫塑専攻・性暴力非常対策委員会の関係者は「学校側がすぐに懲戒手続きに着手しなければならない」と話した。

チャン・スギョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/839174.html韓国語原文入力:2018-04-04 21:08
訳M.C

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