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セウォル号引き揚げは可能、船体を丸ごと持ち上げる方法が有力

登録:2015-04-10 22:16 修正:2015-04-11 06:44
 海洋水産部の技術検討チームが発表
 早ければ来年7月頃引き揚げ完了
イラストで見るセウォル号引き揚げ方法 //ハンギョレ新聞社

 セウォル号引き揚げが技術的に可能なことが分かった。引き揚げ期間は引き揚げを決定後、14カ月から20カ月かかり、早ければ来年7月頃には引き揚げが可能になると予想される。引き揚げ方式としては、クレーンとフローティングドックを一緒に使用する方式が有力に提示された。

 10日、海洋水産部のセウォル号船体処理技術検討タスクフォースは、「最終的な検討がすべて終わったわけではないが、沈没したセウォル号の引き揚げは技術的に可能だ。ただし、船舶を丸ごと引き揚げる方式のため、リスクと不確実性も存在する」と技術検討の中間結果を発表した。

 タスクフォースの政府側責任者であるパク・ジュングォン海洋水産部港湾局長は、「引き揚げにかかる時間と費用は、天気が予報通りであれば、1年間で1000億ウォン(約110億円)、天気が悪かったり、不確実性により部分的に失敗が起これば、1年6カ月間で1500億ウォン(約165億円)、深刻な技術的な失敗が起これば、1年6カ月間以上で2000億ウォン(約220億円)以上がかかる可能性もある」と述べた。費用は入札結果との契約条件によって増減する可能性もある。

 したがって、計画通りに4月末「船体処理技術の検討報告書」が提出され、5月中に引き揚げが決まれば、7月頃業者を選定して設計や水中作業に着手できる。理論的には、早ければ2016年7月頃、遅ければ2017年1月頃には引き揚げ作業を完了できるが、期間中に冬(11〜2月)が入っているのが問題になる可能性もある。また、引き揚げの過程で深刻な失敗が起こる場合、引き揚げ時期の予想は難しくなる。

 引き揚げ方式は、行方不明者の流失を防ぐために船体を丸ごと引き揚げ、技術的に危険性が低いクレーンとケーソンフローティングドックを一緒に利用する方式が有力に検討された。この方式は、現在孟骨(メンゴル)水道の水深44メートルの下にあるセウォル号をクレーンで引き揚げ、条件が良い東巨次島(トンゴチャド)側の水深30メートルの海域に移動させた後、水中でケーソンフローティングドックに載せて引き揚げるものだ。

 タスクフォースは、セウォル号事故から1年になる16日前に被害者の家族と専門家の意見を聞いて、4月末までに国民安全処の中央災難安全対策本部に報告書を提出する計画である。その後、中央災難安全対策本部は報告書の内容を検討し、公論化の過程を経て引き揚げるかどうかを最終決定する。これに対してセウォル号惨事特別調査委員会クォン・ヨンビン常任委員は「すでに国民世論が(セウォル号の引き揚げを)求めており、引き揚げの方針も決まった。技術的に可能なら、引き揚げ時期を決めればいい」とし、「公論化」の名目で引き揚げ着手時期を遅らせようとする政府の態度に反対する意向を明らかにした。チョン・ミョンソン4・16家族協議会代表は、「セウォル号引き揚げが技術的に可能であれば、政府は『セウォル号を引き揚げることを決定した』と発表すべきだ」と述べた。

世宗/キム・ギュウォン、オ・スンフン、キム・イルウ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-04-10 19:55

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/686364.html  訳H.J

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