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セウォル号惨事から200日…「真相究明、最後まで」

登録:2014-11-02 20:19 修正:2014-11-05 17:25
セウォル号惨事発生200日と政界のセウォル号特別法最終合意の翌日である1日夜、ソウル光化門の清渓広場で‘セウォル号惨事200日汎国民追慕大会’が開かれ、参加者が真相究明を要求し行進している。 イ・ジョンア記者//ハンギョレ新聞社

遺族・市民ら1万人 清渓(チョンゲ)広場で汎国民追慕大会
「特別法合意、不十分ながら真相究明の第一歩」評価
午後1時、安山焼香所で600人余り‘家族追悼式’
「決して忘れません。」
「最後まで明らかにします。」

 舞台上の司会者が叫んだ。 一方の手には黄色い腕輪と黄色いリボンのネックレス、もう一方の手にはキャンドルを持った集会参席者が後に続いた。

 セウォル号事故200日目の1日午後、ソウル清渓広場で汎国民追慕大会が開かれた。 遺族約300人を含め主催側推算1万人(警察推算3500人)が参加したこの日の集会は、市民とセウォル号事故犠牲者・行方不明者・生存者の家族たちが、セウォル号の惨事を忘れない、特別法制定以後にも真相究明要求活動を続けるという“約束と誓い”の場となった。

 ユ・ギョングン家族対策委スポークスマンは開会辞で「まだ9人が帰って来ていないので真の追慕ではありえない」としつつも「それでも今日、このように集まった皆さんの心は、安全な社会建設のために等しく手を握り最後まで共に進むためのものだと考える。 私たちも国民の皆様の手を離しませんから、皆様も私たちの手を放さないで下さることを願います」と頼んだ。

セウォル号惨事発生200日と政界のセウォル号特別法最終合意の翌日である1日夜、ソウル光化門清渓広場で‘セウォル号惨事200日汎国民追慕大会’が開かれた中で、参加者が真相究明を要求しキャンドルを掲げている。イ・ジョンア記者//ハンギョレ新聞社

 パク・ネグン国民対策委共同運営委員長は、与野党が合意したセウォル号特別法について「不十分」と評価した。だが、彼は「政治が失踪した時代に犠牲になった子供たちと父母たちが作り出した特別法だ。 不十分ではあるが、一歩を踏み出したので真相究明・責任者処罰・安全社会の建設に向かって進もう」と呼びかけた。 集会に参加した市民たちは「安全な国で暮したい」「セウォル号真相究明」「最後まで明らかにします」と書かれた黄色い風船とプラカードを振って応えた。

 セウォル号事故大邱(テグ)・光州(クァンジュ)・釜山(プサン)・全羅北道(チョンブク)・大田(テジョン)・天安(チョナン)・安山対策委の代表らと故キム・ドンヒョク君の母親キム・ソンシル氏ら8人が一緒に舞台に上がり「真実と安全はまだ始まってもいない。この道を最後まで共に進む」という宣言文を発表した。

 集会に参加した主婦チョン・ウンヒ氏(50)は「200日間何も変わっていないと感じる。 遺族たちの他には動く人がいないのか。セウォル号事故を契機に二度とこういう無念な死とがない社会に変えなければならない」と話した。 父親と一緒に集会に参加したアン・ジュヒさん(16)は「不安な社会が一日も早く安全な社会に変わって欲しい」と話した。 参加者達は行事を終えて清渓広場から鍾路(チョンノ)と乙支路(ウルチロ)を経てソウル広場まで行進した。

セウォル号惨事発生200日と政界のセウォル号特別法最終合意の翌日である1日夜、ソウル光化門(クァンファムン)清渓(チョンゲ)広場で‘セウォル号惨事200日汎国民追慕大会’で一人の参加者がむせび泣いている。 イ・ジョンア記者//ハンギョレ新聞社

 これに先立って午後1時には、京畿道安山市(アンサンシ)檀園(ダンウォン)区 草芝(チョジ)洞の花郎遊園地内に設置された政府公式合同焼香所で遺族と市民約600人が集まった中で「セウォル号事故200日家族追悼式」が開かれた。彼らは追悼式の最初の犠牲者たちに黙祷を捧げる時から涙を流し始めた。

 故キム・ドンヒョク君の母親キム・ソンシル氏は‘子供たちに送る手紙’を朗読して「もうどこへ行っても君たちに触ってみることもできないとは、本当に信じられない現実」と話むせび泣いた。 キム氏が「真実にもう少し近寄って、君たちを記憶したいと呼び掛けながら、ズボンの裾を掴み哀願しひざまずいても、この残忍な世の中はまだそのままだ。 私たちは真実が明らかになるその日まで前進するから、君たちは夢ででも出てきて君たちの話をして欲しい」という手紙を読む間、会場のあちこちで遺族と市民たちは拳で涙を拭った。

1日、京畿道安山合同焼香所前で故ユ・イェウンさんの母親パク・ウンヒ氏の司会で‘セウォル号惨事200日家族追悼式’が開かれた。 写真左には故ファン・ジヒョンさんの遺影を積んできた車両が停まっている。 キム・キュナム記者//ハンギョレ新聞社

 続けて、生存生徒チェさんが‘友達のご両親に差し上げる文’を朗読した。 チェさんは「大学生になって職場に通いながらも、友達と分け合った思い出と数多くの約束を忘れずに、友達の分まで務めを果たして生きていきます」と涙を流しながら手紙を読んだ。

 追悼式の中間には先月28日にセウォル号犠牲者のうち295番目に遺体が収拾された故ファン・ジヒョンさん(17)の遺影が到着すると、遺族と市民たちは起立してファンさんの霊を賛える中で合同焼香所への安置を見守った。

 先輩たちの追悼式に参加した檀園高1年イム君は「先輩たちの死に関する真実がはやく明らかになって欲しい」として泣き崩れ話を続けられなかった。 大邱から16人の友達と一緒に来たというキム・テウさん(38)は「セウォル号惨事が起きて200日、多くの時間が過ぎたが、忘れてはいけないと思ってこの席に来た」と話した。

キム・キュナム、チェ・ウリ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/662488.html 韓国語原文入力:2014/11/01 23:24
訳J.S(2516字)

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