北韓が25日に予定されていた南北離散家族対面と金剛山(クムガンサン)観光再開のための南北実務会談を全て先送りすると明らかにしたことに伴い、対話局面へ移るかに見えた南北関係が急速に凍りついている。 北韓の急な態度変化はわが国政府の一方通行式態度に厳しい忠告を与え、自分たちが提案した6者会談が遅々として進まない状況に不満を表示する意図と分析される。
北韓祖国平和統一委員会(祖平統)は21日スポークスマン声明を出して、韓国政府が "南北対話を同族対決に悪用している" として "離散した家族・親戚対面行事を対話と交渉が進行されうる正常な雰囲気が用意される時まで延期する。 金剛山観光再開のための会談も先送りする" と宣言した。 これに伴い、25~30日に金剛山で開く予定だった離散家族対面と来月2日に予定されていた金剛山観光会談がすべて無期限延期になった。
祖平統は声明で南北関係の最近の進展を韓国が "‘信頼プロセスの結果’だとか、‘原則ある対北韓政策’が誰それを牽引していたとか喚きたてている" と非難した。 また "金剛山観光についてはその誰それの金脈だからと中傷するかと思えば、国際重量挙げ競技大会を慣例と規定により進めたことまでを変化とか言って奇怪なラッパを吹き続けている" と不快感を表した。
これに対して統一部キム・ウィド スポークスマンは午後に声明を発表して「北側の延期は数日後には別れた家族に会えるという期待感に膨らんだ200余家族のときめきと希望を一日で絶望の淵に追いやった。 離散家族と国民の胸に大釘を打ち込む反倫理的行為であり非難されて当然だ」と批判した。 統一部は去る20日金剛山に送った先発隊もまもなく撤収させることにした。
北韓のこのような急変は朴槿恵(パク・クネ)政府になって南北対話で見せた態度とはかなり異なるものだ。 北韓は去る9日、政権樹立日行事など秋夕(チュソク)前までは一貫して南北関係改善を重視し発展させるという姿勢を強調してきた。 リュ・キルチェ統一部長官も12日公開的に「北が緊張造成を自制して各国との対話を模索している」と肯定的に評価した。
政府のある当局者はこの声明の意図と関連して「金剛山離散家族宿舎問題を巡る論議があったが、そのような実務的な問題のために今回の行事を延期したのではない」としつつ「現在の局面で南側の言いなりにはならないという意図があるものと見られる」と話した。 実際、この間の開城(ケソン)工業団地再稼働や離散家族対面、金剛山観光などを巡る南北接触では韓国が状況を主導したし、北韓は受け入れる立場だった。 特に金剛山観光会談では北韓が当初提示した時期を一度譲歩したのに韓国がさらに時期を遅らせもした。
北韓-米国対話と6者会談を巡る国際情勢が北韓の意に反して動いていることも、北韓の急激な態度変化と関係があるとみられる。 この間北韓は一貫して‘前提条件なき6者会談’を提案してきたが、米国は‘真正性ある先措置’を要求して事実上拒否している。 特に米国を訪問した王毅中国外交部長が19日6者会談再開意志を積極的に明らかにしたのにジョン・ケリー米国国務長官は既存の立場を守った。 米国が中国の積極的な仲裁にもかかわらず、対北韓圧迫を持続しているだけに北韓としてもこれ以上は中国を意識せずに強硬対応に出る名分ができたものと見られる。 カン・テホ記者 kankan1@hani.co.kr