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[社説]韓国、1年で検事出身70人が要職に…彼らだけの「検察の国」

登録:2023-03-10 20:10 修正:2023-03-27 07:35
イラスト//ハンギョレ新聞社

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が9日で当選1年を迎えた。疎通のなさと国政未熟から始まった議論が絶えない1年だった。何よりも目立ったのは人事の乱脈ぶりだ。その中心には、自身と縁のある検事出身者を国政の要職に過度に配置した「検察独占人事」が位置している。当選1年を迎えた時期に発生したチョン・スンシン国家捜査本部長の落馬事件はその象徴的な場面だ。

 ハンギョレの取材を総合すると、現在長官・次官級13人を含め、20あまりの機関の要職に検事出身者が進出している。省庁に派遣された現職検事を含めると約70人にのぼる。該当する分野の専門家を重用すべきポストにまで検事出身を押し込むのが一つの現象になっている。尹大統領の40年来の知己である民主平和統一諮問会議のソク・ドンヒョン事務処長は、最近「植民地支配を受けた国の中で今も謝罪や賠償を求めている国が韓国以外にどこにあるのか」という妄言で、深刻な資質不足を露呈した。先月には、国民年金基金運用委員会の常勤専門委員にも初めて検事出身が任命された。金融監督院長、国家報勲処長、国家情報院企画調整室長、首相秘書室長なども検事出身が座るのはお門違いだ。

 このように抜擢された人物の大半が、検察内の「尹錫悦師団」だったり、尹大統領と個人的な関係があるという点は、さらに深刻な問題だ。尹大統領は、検察総長時代も自分と近い特捜通の検事を公安・企画など分野を問わず前進配置し、組織内の反発を買っていた。こうした狭隘な人事趣向を、検察とは比べものにならない広範囲な国政運営にまでそっくり適用しているわけだ。こうなると、国政が検察という狭い視野に閉じ込められるだけでなく、彼らの中でも相互牽制が不可能になる。大統領の側近たちが人事の推薦・検証をすべて掌握した状態で、チョン・スンシン弁護士の欠格事由を選り分けられなかったことが端的な証拠だ。

 説得と妥協という民主政治の原理の代わりに、圧迫と処罰という権威主義的統治方式に傾く国政の流れも、検事出身が要職を握った状況と無関係ではなさそうだ。野党に集中した捜査と、労働・市民社会に向けた強圧的対応には、相手を縛りつけて屈服させようとする検察気質がうかがえる。政府組織は検察式の上命下服に慣れ、国民の多様な声は無視されている。仲間同士が集まっているので、このような問題をきちんと認識できるかも疑問だ。牽制と均衡のない同種交配式の人事は、政権勢力の失敗のみならず、国民の苦痛と不幸に帰結せざるを得ない。大至急で正さなければならない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1082925.html韓国語原文入力:2023-03-10 17:26
訳J.S

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