1週間ぶりに再び検察改革を求める市民たちのろうそくの火が燃え上がった。ソウル市瑞草洞(ソチョドン)の検察庁舎一帯に集まった市民の数はさらに増えた。恐らくこのような動きは当分続くものと見られる。
3年ぶりに再び火のついた今回のろうそくは「検察改革」が要だ。チョ・グク法務部長官一家に対する検察捜査が行き過ぎだと判断した市民たちは、ややもすれば検察改革が挫折するかもしれないという危機感から決起したのだろう。さらに、この3年間を見守りつつこれまで息を殺していた社会のいたるところの既得権勢力が、検察を押し立てて本格的な「反改革」の抵抗に乗り出したのではないかという危惧の念を抱くようにもなったことだろう。捜査を進めている検察はもちろん、大統領府と政府、与党などもこうした市民の声に耳を傾けなければならない。
5日、瑞草洞のろうそくデモに参加したある市民は「骨身を削る改革案を出せと言ったら爪を切った」と、検察が最近発表した改革案を批判した。釜山から来たある市民は、「キム・ハグィ事件やチャン・ジャヨン事件はおざなりにした検察が、チョ・グク捜査には検事数十人を投入するのを見て、既得権を維持するために脅威となる者には容赦なく捜査を行っていると感じた」と語った。今回の捜査に対する不信は過去の隠蔽・歪曲捜査の結果でもある。もちろん、「チョ・グクという人物に対しては否定的」としながらも、「検察改革では引けない」と述べた人のように、チョ長官個人と検察改革を分けて考える参加者もいたはずだ。それでも「選択的捜査や選択的正義は、司法の正義を歪曲する」(4日の国会行政安全委員会の国政監査での参考人陳述)というイム・ウンジョン検事の叱咤を検察首脳部は肝に銘じるべきである。
「チョ・グク捜査」は最初のボタンをかけ間違えた。何度も指摘したように、捜査開始時点から不適切だったし、手続きや過程も過剰だという指摘を受けるに値する。聴聞会以前の家宅捜索と途中での深夜起訴に続く11時間の家宅捜索問題は逆風を巻き起こした。
検察の一方的な被疑事実の流布にもかかわらず、最重要の争点に対しては依然として反論が強い。特に、1日の『PD手帳』による報道は、検察の「東洋大学表彰状偽造」という主張を疑わざるをえなくする。東洋大学の職員らの証言は、検察の「拙速起訴」の弱点を赤裸々に暴露しているという点で、今回の捜査の信頼度を根底から揺るがしている。検察が最も重点を置いてきた私募ファンドの捜査についても、100億ウォン前後の大金を投資した投資家たちの犯罪には蓋をしてやるという条件の下にチョン・ギョンシム教授を狙ったつじつま合わせの捜査をしているのではないかと疑われている。「ユン・ソクヨル検察」には、改革案の推進とともに、現在行っている捜査も再点検してほしい。
ろうそく市民たちは、マスコミ改革も叫んでいる。マスコミが自ら省みるべき部分はないか、考えてみる必要がある。政界も「チョ・グク・ブラックホール」状況を放置するのではなく、検察改革など改革の立法化に邁進しつつ、国民生活にも目をむけるべきだ。ろうそくの要求も同じであろう。