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イラン、終戦条件として「不可侵と賠償金」を提示…米国と平行線

登録:2026-03-13 06:42 修正:2026-03-13 08:17
WSJ「米国は戦争終結、イスラエルは長期戦を望む」
1日、イラン某所で開催された臨時指導者委員会会議で、マスード・ペゼシュキアン大統領(中央)が、ゴラムホセイン・モフセニエジイ司法長官(左)とアリレザ・アラフィ専門家会議副議長(右)と会談している/IRIB・ロイター・聯合ニュース

 イランは13日目に突入した米国・イスラエルとの戦争を終結させる条件として、「不可侵条約の締結」と「賠償金の支払い」を掲げた。これに関連し直接的な反応は示していないが、米国が受け入れる可能性は高くないとみられている。最近相次いで「早期終戦」の可能性を示唆するドナルド・トランプ米政権が一方的に勝利を宣言した後、米国が戦場を離れても、イランのホルムズ海峡封鎖は続き、戦争が事実上続く可能性があるとの懸念の声もあがっている。

 イランのマスード・ペゼシュキアン大統領は11日、X(旧ツイッター)への投稿で、「戦争を終わらせる唯一の方法は、イランの正当な権利を認め、賠償金を支払い、今後の攻撃行為(防止)に関する国際的な保証を行うことだ」と書いた。イランが米国との先月の核協議過程で「核濃縮は我々の正当な権利」だと繰り返し表明してきたことから、ペゼシュキアン大統領が言及した「正当な権利」は核濃縮の権限を指すものとみられる。

 ブルームバーグ通信も同日、イランが周辺調停国に対し、停戦のためには米国とイスラエル双方が今後イランを攻撃しないことを保証すべきだという要求を伝えたと報じた。特にイランは今回の戦争が終わってもイスラエルが再び攻撃することを懸念しているという。しかし米国がイランに「不可侵保証」を約束する意思があるのか、イスラエルにもこれを強制できるかは不透明だと指摘した。

 核交渉で「核濃縮ゼロ」を要求してきた米国が、イランの核濃縮を容認したり賠償金を支払ったりすることは、敗北を認める形となるため、これを受け入れる可能性は低い。ドナルド・トランプ大統領はこの日、アクシオスとの電話会見で、イランとの戦争は「間もなく」終結すると述べ、「攻撃対象は残っていない。いつでも私が(戦争を)終わらせたいと思えば終わる」と勝利を確信した。

 イランもすぐに退く様子はない。革命防衛隊は9日、「戦争の終わりを決めるのは米国ではなく我々だ」と主張し、11〜12日にホルムズ海峡周辺やイラク、バーレーンなどで攻勢を強めた。イランは最近、トランプ大統領の特使スティーブ・ウィットコフ氏が送った休戦提案を二度にわたり拒否したと、ガーディアンが10日付で報じた。

 何よりもイスラエルが戦争の早期終結を望んでいない点を看過できない。ウォール・ストリート・ジャーナルは10日、米国の戦争終結の意向にもかかわらず、イスラエルが戦争継続を望んでいることについて、ホワイトハウスの懸念が高まっていると報じた。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は数十年にわたり米国と共同でイランを崩壊させるための戦争を夢見てきており、11月のイスラエル総選挙を控え、戦争で支持率の引き上げを図っていると同紙は指摘した。イスラエル民主主義研究所(IDI)が4日に発表した世論調査(2~3日、500人対象)では、ユダヤ人回答者の93%、全回答者の82%がイランとの戦争を支持すると答えるなど、イスラエル国内では対イラン戦争が強く支持されている。

 一方、米国内では対イラン戦争をめぐる世論が芳しくない。米キニピアック大学が9日に発表した世論調査では、米国民の53%がイランへの軍事行動に反対と回答した。10日に米国防総省がイラン戦争の6日間で113億ドル(約16兆7000億円)を費やしたと推定したことで、過剰な戦争費用支出を懸念する世論がさらに悪化する可能性もある。

 今回の戦争をめぐる米保守派内の亀裂は深まっている。ニューヨーク・タイムズの11日付報道によると、絶大な影響力を誇る保守系ポッドキャスト司会者のジョー・ローガン氏は10日、自身の番組でイラン戦争について「狂気の沙汰」としたうえで、米国民が「裏切られた」と感じていると語った。ローガン氏は「まったくもって理不尽な話だ」とし、「トランプは『この愚かで無意味な戦争を終わらせよう』と選挙運動をしたのに、今や我々はなぜ始めたのかも明確に理解していない戦争をしている」と批判した。先に米国の代表的な右派論客のタッカー・カールソン氏とメーガン・キャリー氏もトランプ政権のイラン戦争に鋭い批判を浴びせた。

 国際危機グループ(ICG)のイラン担当上級アナリスト、アリ・バエズ氏は「トランプ大統領が信頼できる外交的出口戦略なしに爆撃を中止することは最悪の事態を招く危険がある」とし、イランがホルムズ海峡封鎖を継続し、イスラエルが対イラン攻撃を続ける状況もあり得るとウォール・ストリート・ジャーナルに語った。

キム・ジフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/arabafrica/1248993.html韓国語原文入力:2026-03-12 21:12
訳H.J

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