韓米日「三角同盟」への第一歩を踏み出したキャンプデービッド首脳会談と、日本の原発汚染水の海洋放出以来、初めて韓中外相が電話で意見を交わした。中国の王毅外相兼中央政治局委員は、韓中関係が「第3者の影響を受けてはならない」、「韓国は戦略的自主性を強化すべきだ」と述べ、遠回しに不満を示した。
中国外交部は先月31日夜に発表した資料で、王毅外相がこの日韓国のパク・チン外務長官との電話会談で「中国の対韓政策は連続性と安定性を維持してきた」とし、「両国関係の発展は内部的な動力と必然的論理によるものであり、第3者の影響を受けてはならない」と述べたと伝えた。さらに「中韓双方は国交樹立当時の初心を堅持しなければならず、友好協力の正確な方向を維持し、両国人民の相互理解を持続的に発展させるとともに、外部要素の干渉に備え、イデオロギーによる線引きを避けなければならない」と付け加えた。また「韓国が戦略的自主性を強化し、様々なグローバル化に逆行する操作と『サプライチェーンの断絶』を阻止するとともに、各分野の互恵協力を深め、両国の人民をより幸せにすることを望んでいる」と強調した。韓国が先月18日にキャンプデービッドで行われた韓米日首脳会談を通じて、中国が激しく反対してきた韓米日三角同盟に向けた決定的な一歩を踏み出したにもかかわらず、比較的穏健な反対の立場だけを示したといえる。
中国がこのような態度を示したのは、日本が先月24日、東京電力福島第一原発の汚染水放出を始め、中日関係が急激に悪化したためとみられる。中国が放出当日から日本産水産物の全面輸入停止を決定したことに対し、日本政府は強く抗議し撤回を求めている。このような状況で韓国を強く圧迫すれば、韓日が中国に対する共同対応に乗り出しかねない。
韓国外交部も同日夜遅くに資料を発表し、パク長官が「レアアースや原材料などをめぐる韓国のサプライチェーンの安定化に向け共に努力していこう」と要請し、両国が「韓中日3カ国政府間協議体の早急な再稼動のため、緊密に協力していくことで合意した」と明らかにした。