ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の代表であるエフゲニー・プリゴジン氏の名前が搭乗者名簿に載っていた航空機がロシア上空で墜落し、搭乗者全員が死亡した。
ロシア国営の「タス通信」は23日(現地時間)、ロシア当局の発表を引用し、モスクワからサンクトペテルブルクに向かっていたジェット機「エンブラエル・レガシー」が同日夕方、トベリ地域に墜落し、乗員3人と乗客7人など搭乗者10人が全員死亡したと報じた。
ロシアの航空航空運輸局は同日、直ちに墜落事故に対する調査を始めた。また、搭乗者の中にワグネルの首長「エフゲニー・プリゴジン」という名前の人が含まれていると明らかにした。
23日午後9時20分(現地時間)現在の「タス通信」の報道によると、現場に出動した救助隊が墜落事故で死亡した7人の遺体を見つけたという。同日墜落した航空機の搭乗者名簿に載っている人物が実際にプリゴジン氏本人かどうかはまだ確認されていない。
プリゴジン氏は昨年2月末、ロシアがウクライナを全面侵攻した後、東部のバフムトなど最前線の戦闘に投入されたワグネルを率いた人物。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領との親交が厚く、一時「プーチンの料理人」とも呼ばれた。だが、ロシア軍部がウクライナ戦争でワグネルをまともに支援していないとして何度も不満をあらわにし、6月にはついに「武装反乱」を起こした。ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領の仲裁で反乱は一日で終わったが、プーチン大統領のリーダーシップに大きな打撃を与えた。