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中国メディア、韓中外相会談を控え「THAADは米国が渡した剣」

登録:2022-08-10 05:51 修正:2022-08-10 07:46
「チップ4に参加するとしても、バランスを取って是正する役割を果たすべき」
パク・チン外交長官が今月8日午後、中国青島の膠東国際空港に到着し、飛行機から降りている。パク長官は9日、中国の王毅国際部長と韓中外相会談を行う=外交部提供//ハンギョレ新聞社

 韓国のパク・チン外交長官と中国の王毅外交部長の9日の会談を控え、中国官営メディアが朝鮮半島へのTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備とチップ4(米国主導の半導体サプライチェーン協議体)への参加問題などを牽制する社説を載せた。チップ4に対しては、以前よりやや和らいだ態度を示した。

 中国官営の「環球時報」と英語版の「グローバルタイムズ」はこの日、「韓国が独立的で自主的な外交を堅持すれば、自然と尊重される」という題名の社説を掲載した。

 中国側は同社説で、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が台湾を経て3~4日に韓国を訪問したナンシー・ペロシ米下院議長と面会しなかったことを評価した。社説は「中国社会は韓国の独立的で自主的な外交と中国に対する合理性、特に日本と克明に対照をなす合理性を示したものとみなす」とし、「その結果、韓国は中国社会に認められ、尊重を受けた」と書いた。尹大統領はペロシ議長との面会を避けたが、日本の岸田文雄首相は5日、朝食を共にしながら歓待した。

 さらに、前任の文在寅(ムン・ジェイン)政権が取った対中政策の主軸である三不政策(三つのノー:THAADの追加配備をしない、米国主導のミサイル防衛に参加しない、韓米日軍事同盟を結ばない)と関連し、THAAD問題を取り上げて中国の立場を説明した。社説は「THAAD配備問題は重大な隠された危険性であり、中韓関係では避けられない」とし、「我々は韓国が自国の安保を維持するために必要な措置を取ることには反対しないが、このような措置は韓国の友好的な隣国である中国の安全保障上の利益を損なう基礎の上で実現されてはならない」と主張した。また「THAADは米国が北東アジアに打ち込もうとする楔(くさび)であり、目的は地域情勢をかく乱して漁夫の利を得ること」だとし、「韓国は友人(米国)が渡した剣を絶対に受け取ってはならない」と強調した。

 また社説は、中国牽制を念頭に置いて米国が進めている「サプライチェーンの再編」作業の一つであるチップ4への韓国の参加問題については、「韓国がやむを得ず米国が組んだ小グループに合流するなら、韓国がバランスを取って是正する役割を果たすことを国際社会は期待している」としたうえで、「これは韓国独自の価値を体現することでもある」と付け加えた。中国官営メディアはこれまでチップ4について、「韓国は米国の脅威に対抗して『ノー』と言える勇気を持つべきだ」と主張してきた。

北京/チェ・ヒョンジュン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1054025.html韓国語原文入力: 2022-08-10 02:30
訳H.J

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