本紙の取材陣は開戦110日目を迎えたロシアのウクライナ侵略戦争の惨状を伝えるため、3月に続き2回目のウクライナ現地取材に行った。6月13日から2週間、ウクライナの首都キーウを中心にロシア軍隊がウクライナ人に残した深い傷跡を振り返る。これに先立ち、ノ・ジウォン、キム・ヘユン記者は3月5日から2週間にわたり、ウクライナ国境地帯を取材した。
ロシア軍が26日(現地時間)午前、ウクライナの首都キーウを攻撃した。5日以来21日ぶりの攻撃だ。
キーウ市長は同日、テレグラムチャンネルを通じて、「市内にある住宅2棟がロシア軍のミサイル攻撃を受けた」と明らかにした。空襲警報が鳴り響き、1時間後にキーウ市内では数回爆発音が聞こえた。1階に歯科のある複合ビルでは、火災が発生すると共に、上から3つの階が破損した。救助隊員と救急隊員が現場を捜索している。
キーウ市は、消防装備19台と救急隊員87人が現場を捜索していると発表した。キーウ市のビタリ・クリチコ市長は「この建物の住民25人が避難し、倒壊した建物の残骸から7歳の少女など4人が病院に運ばれて、治療を受けている」と発表した。本紙の取材陣がキーウで会った住民たちは、ソーシャルメディアを通じて「ロシア攻撃に備えて市民が再び地下鉄駅に避難している」と伝えた。キーウ市民のセルヒさんは「朝早くからロシアのミサイルがキーウに飛んできて、ウクライナ全域が攻撃を受けている」とし、「ウクライナに栄光を」というメッセージを送ってきた。
一方、ウクライナ東部のルハンシク州の要衝地であるセベロドネツクが25日(現地時間)、ロシア軍に陥落し、近隣のリシチャンスクにもロシア軍が進入して市街戦に入った。これに伴い、ルハンシク州全体がロシアに征圧される可能性が高まる中、ロシアとしては先月中旬、マリウポリの完全占領以後、最も大きな勝利を収めることになった。セベロドネツクは人口10万人規模のルハンシク州の産業と行政の中心都市であり、ロシア軍は先月下旬からこの都市と近隣都市のリシチャンスクを包囲し、攻撃を続けてきた。