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右翼の妨害退け、7年ぶりに東京で「平和の少女像」展示

登録:2022-04-04 06:13 修正:2022-04-04 07:42
昨年失敗に終わった「表現の不自由展 東京」 2日に開幕 
右翼、「中断」のシュプレヒコール…「ヘイトスピーチ、許さない」カウンターデモも
2日午前11時、東京都国立市のくにたち市民芸術小ホールのギャラリーで開催された展覧会「表現の不自由展 東京2022」で展示された「平和の少女像」の横に観客が座っている//ハンギョレ新聞社

 2日午前11時、日本の東京都国立市にある公共芸術機関のくにたち市民芸術小ホールのギャラリー。日本軍「慰安婦」被害者を象徴する「平和の少女像」が含まれる展覧会「表現の不自由展 東京2022」に、観客が列をなして入り始めた。昨年6月、右翼勢力の妨害により失敗に終わった展示が、10カ月ぶりに市民たちと向かい合った。東京での展示は2015年1月以来7年3カ月ぶり。

 この日は朝から、会場の周辺では緊張が高まった。展示が始まる前の午前10時から、右翼団体が大勢集まり、拡声器を用いて「展示を中断せよ」「日本の恥だ。日本から出ていけ」などのシュプレヒコールを叫んだ。一部の右翼構成員は会場への進入を試み、警察がこれを阻止する過程で小競り合いも起きた。これらの人々の向かい側には、展示を支持する市民たちが、「ヘイトスピーチ、許さない」などの内容が書かれたプラカードを持ち、抗議に乗りだした。

 展示は1時間あたり40人ずつ、午前11時から午後8時までの事前予約制で行われた。右翼の集会は続いたが、観客は観賞に集中した。高齢者から子連れの母親まで様々な人たちが会場を訪れた。会場の中央に位置する「平和の少女像」作品は、多くの人の関心を集めた。

「平和の少女像」などが展示された「表現の不自由展」の開催に抗議するため会場への進入を試みる日本の右翼構成員らを現地の警察が阻止している//ハンギョレ新聞社

 東京に住む50代の日本人男性は、少女像の横に置かれた椅子にしばらく座ってから立ち上がった。この男性は、「日本では展示さえ難しい『平和の少女像』を必ず一度は実物で見たかった。昨年は予約したのに展示が取り消され、悔しかった」とし、「直接来て見てみると、悲しい印象を受けた」と述べた。少女像をしばらく眺めた50代の日本人女性は、「平和の少女像についてよく知ってはいたが、実物は初めて見た。作品を見ると、自然に『慰安婦』被害者が思い浮かんできて、心が重かった」とし、「韓国と日本の間で、いまだにこの問題を整理できず、残念だ」と述べた。右翼構成員による展示妨害についても、「不幸なことだ。表現の自由は必ず守られなければならない」と付け加えた。

 今回の展示は、作家16チームが参加し、5日まで開催される。「平和の少女像」以外にも、日本軍「慰安婦」被害者の姿を写した写真、福島原発事故、朝鮮人強制動員問題、日本社会でタブー視される天皇関連の作品などが展示された。

2日午前11時、東京都国立市のくにたち市民芸術小ホールのギャラリーでの展覧会「表現の不自由展 東京2022」で、市民たちが展示物を鑑賞している//ハンギョレ新聞社

 日本の市民団体の活動家らで構成された「表現の不自由展」東京実行委員会の岩崎貞明共同代表は、この日の記者会見で「作品を見る機会を強制的に奪うことが通用する、そのような社会を作りたくない」とし、「多くの人の助けにより、展示を開催できることになり、心から感謝している」と述べた。実行委員会は、4日間で約1600人の市民が今回の展示を鑑賞することを期待している。安全のために、ボランティアだけで240人、弁護士約60人が支援している。

 今年は東京を皮切りに、他の地域でも展示が続くものとみられる。実行委員会の岡本有佳共同代表は、「昨年展示が中断された名古屋で、展示の準備を始めた。それ以外にも別の地域2カ所で、展示の開催のための実行委員会が結成された」と明らかにした。

東京/文・写真、キム・ソヨン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1037289.html韓国語原文入力:2022-04-04 02:30
訳M.S

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