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ロシア、「反ロ戦線」に乗り出した日本に報復…「平和条約交渉打ち切り」

登録:2022-03-23 06:38 修正:2022-03-23 07:50
北方四島めぐる領土紛争などの協議中断 
岸田首相「断じて受け入れられない」と反発 
「戦後の日ロ関係改善の道筋閉ざすことを意味する」
日本の岸田文雄首相=首相官邸のホームページより//ハンギョレ新聞社

 ロシアがウクライナ侵攻後、日本が取った対ロ制裁措置に対する報復として、クリル諸島南端の4島(北方四島)返還問題を含む平和条約の締結交渉を打ち切ると宣言した。日本は「受け入れられない」と強く反発した。

 ロシア外務省は21日、「日本政府の決定に対する対応」と題する声明を発表し、「ロシアは現在の状況で日本と平和条約の締結交渉を続ける意思はない。日本がウクライナ事態と関連して取った一方的な対ロ制裁の明確な非友好的な性格を考慮したもの」だと主張した。ロシア外務省はこれと共に「ロシアの南クリル諸島と日本の間のビザなし訪問に関する1991年の協定と、南クリル諸島に居住する日本人の故郷訪問の簡素化に関する1999年の協定に基づく日本人のビザなし往来を中止する」と明らかにした。

 岸田文雄首相はこれに対し22日、記者団に「今回の事態はロシアによるウクライナ侵略に起因して発生しているもの」だとし、「これを日ロ関係に転嫁しようとするロシアの対応は極めて不当であり、断じて受け入れることはできない。逆に日本として強く抗議する」と述べた。モスクワ駐在日本大使館もコメントを出し「平和条約の締結交渉は両国間が締結した国際約束である日ソ共同宣言においてその持続に合意し、その後、両国首脳間の諸合意に基づいて真摯に取り組んで来たもの」だとし、「ロシア側から一方的に継続しないという決定は極めて遺憾」だと明らかにした。日本政府はロシアが先月24日にウクライナに侵攻した後、欧米と歩調を合わせてロシアに対する金融・輸出規制など制裁に乗り出した。

 日ロ間の平和協定問題とは、1956年の国交正常化で両国が今後平和協定を締結すれば、ソ連(現ロシア)が実効支配している北方四島のうち、歯舞群島と色丹島の2島を日本に返還する約束を意味する。日本経済新聞は「ロシアが日ロ平和条約の締結交渉を一方的に拒否したことは、戦後、両国が取り組んできた関係改善の道筋を閉ざすことを意味する」と報じた。

東京/キム・ソヨン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1035800.html韓国語原文入力:2022-03-23 02:30
訳H.J

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