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【社説】大学に乱入した極右勢力の暴力、当局はこれ以上黙過してはならない=韓国

登録:2025-03-01 07:41 修正:2025-03-01 09:17
2月26日、梨花女子大学校の校内に乱入した尹錫悦大統領支持者たちがスクラムを組んで学生たちを遮ろうとしている=イ・ジョングン先任記者//ハンギョレ新聞社

 韓国の極右勢力が大学の敷地に乱入し、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領弾劾を求める学生たちに暴力を振るう事態が起きている。学生たちが自由に意見を表現できるようにすべき大学にまで暴力を持ち込むとは、見過ごすことのできない違法行為だ。大学当局と警察は傍観せず、積極的に暴力事態の防止と処罰に乗り出さなければならない。

 26日、ソウル西大門区(ソデムング)の梨花女子大学に極右勢力が集まり、尹大統領罷免要求集会に参加した学生たちに暴力を行使し、暴言を浴びせるなど乱暴を働いた。28日に開かれた糾弾記者会見で、ある被害学生は自分の顔を撮影しようとする極右ユーチューバーのカメラを手で止めたところ、胸ぐらをつかまれたと語った。極右勢力は到底口にできない暴言と共に「私が好きなのか」などセクハラ発言まで行い、「学生証を見せてくれ」、「中国人なのか」と迫り、喧嘩を売ってきたという。無法地帯と言わざるを得ない。極右暴力勢力のソウル西部地裁暴動事態を目の当たりにしたため、学生たちの恐怖はより一層高まっただろう。

 最近、極右の学生団体が多くの大学で弾劾反対集会を続けている。彼らの声はごく少数に過ぎないが、外部勢力が加わったことで注目を集めている。この過程で極右勢力が大学内で暴力を振るい、恐怖を煽っているのだ。民主国家ではありえないことだ。28日、ソウル鍾路区(チョンノグ)の成均館大学では、同大学出身のファン・ギョアン元首相まで弾劾反対集会に登場した。弾劾賛否集会の衝突を防ぐため、警察が出動せざるを得なかった。極右勢力が内乱を擁護する政治的舞台として大学を利用し、学生たちに被害を及ぼすこともはばからない行動は、彼らの反民主的かつ反知性的本質を改めて示すばかりだ。

 大学の校庭の暴力事件がこれ以上繰り返されないように、大学当局と警察は断固とした対応を取らなければならない。梨花女子大学の暴力事件は、弾劾反対の時局宣言に乗り出した30人余りの学生が正門の外にいた外部極右勢力と合流したことで起きた。学校側は正門で外部人の出入りを統制したが、極右ユーチューバーなどがあっという間に校内に押し入った。衝突が懸念される状況だったにもかかわらず、学校側は事前に警察への協力を要請していなかった。あまりにも安易な対処だ。学校当局が暴力事態を強く糾弾し、きちんとした法的措置を取らなければ、このようなことはいつでも再び起こり得る。警察も暴力行為については徹底的に追跡捜査し、厳罰に処さなければならない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1184840.html韓国語原文入力:2025-02-28 18:35
訳H.J

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