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韓国、半導体輸出まで急減…生産・投資・消費すべて後退

登録:2025-03-04 20:06 修正:2025-03-04 23:17
釜山港甘湾・新甘湾埠頭/聯合ニュース

 今年1月、韓国の生産・投資・消費が急激に萎縮したことが分かった。内乱事態の衝撃が予想以上に大きかったということだ。米国政府の関税戦争が本格化するため、今後の展望も明るくない。何よりも、昨年には低迷した景気をかろうじて引っ張ってきた半導体部門の不振が目立つ。

 韓国統計庁が4日発表した「1月の産業活動動向」によれば、全産業生産は前月より2.7%(季節調整基準)減少した。新型コロナウイルスのパンデミック当時の2020年2月(-2.9%)以来4年11カ月ぶりに最も大きな減少幅だ。年末に拡大した輸出基底効果と旧正月連休にともなう操業日数縮小の影響が作用した。実際、1月の半導体生産は昨年9月(-0.7%)以来最も低い0.1%増に止まった。企画財政部のチョ・ソンジュン経済分析課長は「半導体出荷が前月に比べ25.4%減少したが、これは操業日数縮小の影響が大きいとみられる」として「在庫が溜まっても生産は小幅に増加したため、需要が突然鈍化するとは見難い」と話した。

産業活動動向の増減推移 資料:韓国統計庁//ハンギョレ新聞社

 しかし、2月の見通しも明るくない。産業通商資源部が集計した先月の半導体輸出は96億ドルで、1年前より3%減少し、前年同期基準で16カ月ぶりに減少へと転換した。昨年上半期以降30~50%の増加率を記録した半導体輸出は、今年1月に増加率が8%に急落し、2月には「マイナス」へと沈んだ。半導体製造用機械などの機械類を中心に投資が減ったことで、設備投資も前月より14.2%減少した。パンデミックの頃の2020年10月(-16.7%)以来最大の下げ幅だ。

 長期化した消費不振はさらに悪化した。1月の小売販売は前月より0.6%減少し、昨年5月(-0.8%)以来最も大幅に減った。政府は消費促進のため、旧正月の臨時公休日指定という手段まで用いたが、効果はみられなかった。現在の景気状況を示す一致総合指数の循環変動値は、前月より0.4ポイント下がった。指数の構成指標のうち、建設既成額が前月より3.1%減り、下落幅を広げた。

 4日(現地時間)、米国がカナダとメキシコの輸入製品に25%の関税賦課を開始することで全面化した「関税戦争」は、韓国経済の不確実性を高めている。産業研究院は昨年末、メキシコ・カナダに25%関税を、中国などその他の国に10%関税を追加で賦課する場合、韓国の対米半導体輸出は5.9%減少する可能性があるとの見通しを示した。今後の景気局面を示す先行総合指数の循環変動値も0.3ポイント下がった。不確実な見通しの中で5カ月連続で下落傾向にある経済心理指数(-2.0ポイント)などの影響が大きかった。

 漢陽大学のハ・ジュンギョン教授(経済学)は、「鈍化した半導体サイクルとあいまって関税措置まで施行された場合、ネガティブな影響が大きくならざるを得ない」とし、「止まっている与野党・政府の国政協議会で補正予算編成の議論を急ぐ他には、景気浮揚のために政策当局ができることはなさそうだ」と述べた。

パク・スジ、アン・テホ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1185313.html韓国語原文入力:2025-03-04 18:46
訳J.S

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