「来年の経済成長率が1.8%ならましな方だと思う」
韓国銀行のイ・チャンヨン総裁は25日、金融通貨委員会の会議後に開かれた記者懇談会で、韓国経済の低成長固着化への懸念に対して「それが新産業も構造調整もない韓国経済の実力」だとし、このように述べた。韓国経済の基礎体力と成長動力がそれだけ弱くなったという意味だ。
イ総裁は「過去の高度成長に慣れて成長率1%台を危機と言うが、我々はこのかん構造調整をせず、新しい成長動力になる産業を育てずに、既存の産業だけに依存してきた」として「このような状況で潜在成長率以上に成長するためには、財政を動員し金利を下げなければならないが、その場合は家計負債が増え財政にも問題が生じ、国全体がさらに厳しくなるだろう」との予想を述べた。
そのうえで、多くの手段を動員して成長率をもっと引き上げるべきだということには「基本的に同意しない」と述べた。そして「来年度の成長率1.8%は受け入れなければならない。それが私たちの実力だと考える」とし、「より高い成長をするためには、いま短期的に厳しくても構造調整をしなければならない」と強調した。
輸出の鈍化についても「構造的な問題」という診断を下した。
イ総裁は「我々が輸出中心の経済とはいえ、この10年間を見れば、純輸出(輸入-輸出)が成長に寄与する部分は思う以上に大幅に低い」とし、「輸出競争力が大きく低下したため、過去のように輸出だけで落水効果が期待できる状況ではない」と述べた。
それと共に「新しい産業なしにこの問題を解決することは難しい」として「政府が最も痛切に感じなければならないことは、この10年間に新産業が導入されなかったということだ」と批判した。