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中国の景気減速が韓国の輸出に与えた衝撃…「短期的には大きくない」

登録:2021-11-04 06:19 修正:2021-11-04 08:08
対中輸出の急増続いたが、2010年から緩やかな増加傾向に 
輸出品目を中国より競争力が優位な品目に再編
/聯合ニュース

 ここ最近の中国の経済成長傾向の衰えが韓国の輸出に与える衝撃は、短期的には大きくないという分析が出た。中国への輸出依存度が安定しており、輸出品目の競争力も高いためだ。

 韓国銀行は3日、「対中国輸出の構造的特徴と示唆点」という題のイシューノート報告書で、「短期的には、中国の経済成長の勢いが衰えた場合、韓国の対中輸出に対する否定的な影響は避けられないが、世界的な半導体の需要と中国輸出の堅調な流れがネガティブな衝撃を緩和するとみられる」と明らかにした。

 韓銀は、対中輸出がかつてとは異なる特徴を示していると分析した。対中輸出は2008年の金融危機前は急増したが、2010年からは緩やかな増加傾向を示している。年間輸出規模は1400億ドル前後、全体輸出に占める割合は25%前後を維持している。中国に対する輸出依存度はそれほど高くなく、安定した状態た。

 韓銀は報告書で、「中国の低賃金と豊富な労働力を基にした生産基地としての比較優位が弱まり、国内外のグローバル企業の東南アジア進出が大幅に増加したほか、中国の自給率が向上し、韓国の製品に対する輸入の需要が基調的に減った」と指摘した。

 韓銀は、対中輸出構造も中国より競争力が優位にある品目を中心に再編されていると指摘した。半導体や石油化学、機械類、鉄鋼などがそれに当たる。稼働段階基準では、輸出のほとんどが中間財であり、これが中国の輸出最終財の生産に活用されている。中国は産業高度化の進展にもかかわらず、まだ韓国から高技術部品を輸入し、最終財と中間財の生産に使用している。これを受け韓銀は、対中輸出はグローバルな半導体の需要、中国の輸出、投資と密接に関連しているが、中国の消費との相関関係は相対的に低いと分析した。

 報告書は「韓国の対中輸出と密接な関係を示すグローバル半導体需要と中国輸出の堅調な流れが中国内需低下のネガティブな衝撃を緩和するものとみられる」としたうえで、「中長期的には対中輸出を過去のように拡大するのは難しいだろう」と見通した。

チョン・スルギ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1017749.html韓国語原文入力:2021-11-03 14:04
訳H.J

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