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WBCで打率.429、出塁率.500…イ・ジョンフ、MLBへの道を自ら切り開く

登録:2023-03-15 02:38 修正:2023-03-15 08:14
イ・ジョンフが13日午後、東京ドームで行われた2023年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)1次ラウンドB組中国戦の1回表、1死3塁でタイムリーヒットを放った=東京/聯合ニュース

 イ・ジョンフ(25、キウム・ヒーローズ)は、2023年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を前に心配していた。大会が開催される3月の成績がこれまで良くなかったからだ。3月に行われるオープン戦でのイ・ジョンフの成績は、打率.266、出塁率.321。彼のシーズン通算成績(打率.342、出塁率.407)とはかなり差がある。

 このような点から、イ・ジョンフはオフシーズンにはコンディションを早く引き上げることに焦点を合わせていた。打撃フォームも速いボールを投げる大リーグの投手を相手にできるよう、簡潔なものに変えた。前年度打撃5冠王の冒険でもあったが、持ち前の「毎年さらに向上したい」という意欲から、ためらうことなく挑戦した。そして、その結果がWBCで出た。

 イ・ジョンフはWBC1次ラウンドB組の4試合で打率.429(14打数6安打)、2四球5打点4得点を記録した。出塁率は.500。リーグ通算成績より優れた活躍だった。コールド負けに近い敗戦(4-13)を喫した日本戦でも、唯一マルチヒット(4打数2安打)を記録した。イ・ジョンフは大会を終え、「速いボールと大きく変化するボールを打つために冬に準備してきた。それを試せる舞台だった」とし「日本の投手たちのボールを空振りなしに対処したというのが収穫だと思う」と自評した。

 代表チームが1次ラウンド敗退という低調な成績に終わったことについては、「多くのファンが期待していたのに申し訳ない」と語った後、「私をはじめ多くの若い選手が参加したが、私たちの技量は世界の多くの野球選手に比べて劣ると感じた大会だった。ここで挫折することなく、より発展していけばよいと思う。次のWBCではもっと良い姿をお見せできるように今から準備していく」と語った。

 イ・ジョンフは、父親のイ・ジョンボム(LGツインズコーチ)が日本の中日ドラゴンズで活躍していた時に名古屋で生まれた。そのため日本のファンもかなり多い。WBCが行われた東京ドームでも、イ・ジョンフが打席に立つたびに、一部の日本のファンが彼に声援を送っていた。イ・ジョンフは「日本でプレーするつもりはないのか」と日本の記者に問われ、「今は韓国でより発展すれば良いと思う。今のところ、米国での方が挑戦してみたい」と語った。彼は今季終了後のポスティング(公開入札)を通じての大リーグ進出を宣言している。イ・ジョンフの米国現地エージェントは「ミダースの手」と呼ばれる辣腕の代理人、スコット・ボラス氏であるため、彼の米国進出は既成事実となる雰囲気だ。

 大会開始前、WBCは大リーグ向けのイ・ジョンフのショーケース(お披露目の場)となるだろうという話があった。投手陣の崩壊の中、代表チームは3大会連続で1次ラウンド敗退となったが、困難の中でも大リーグへの道は自ら切り開いたイ・ジョンフだった。

東京/キム・ヤンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/sports/baseball/1083462.html韓国語原文入力:2023-03-14 08:00
訳D.K

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