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FBI「バイナンスへのハッキングの黒幕は北朝鮮」…20分で1兆円盗まれた

登録:2026-11-02 06:19 修正:2026-11-02 08:35
暗号資産取引所バイナンスのロゴとハッキングの画像を合成したイラスト/ロイター・聯合ニュース

 米連邦捜査局(FBI)は、世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所「バイナンス」から、過去最大規模となる約63億ドル(約1兆円)相当の暗号資産を盗み出したハッキングの黒幕が北朝鮮だと特定した。国際制裁を回避するための北朝鮮の暗号資産ハッキングの手口が、ますます大胆になっている。

 米連邦捜査局(FBI)は31日(現地時間)、二日前に発生したバイナンスの暗号資産ハッキング事件が、北朝鮮と関連するハッキング組織「トレーダートレーター(TraderTraitor)」の犯行であると発表した。トランプ米大統領は同日、フロリダ州のマール・ア・ラーゴ私邸で記者団からバイナンスのハッキングについて問われると、「北朝鮮の仕業かどうかはまだ分からない」とし、「もし北朝鮮が行ったのなら、北朝鮮とその問題について話し合ってみる」と述べた。

 バイナンスは30日、前日にエンジニアのノートパソコンがハッキングされ、約63億ドルの暗号資産が不正に引き出される事故が発生したと発表した。ただし、その後の調査でさらにハッキングされた箇所も発見されており、正確な攻撃経路はまだ明らかになっていない。ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産を取引できるバイナンスの利用者は、今年3億2000万人を超えた。

 ハッキングを行ったとされる北朝鮮のトレーダートレーターは、米連邦捜査局(FBI)などが2022年から追跡してきた組織で、暗号資産関連企業を主に狙ってきた。2025年2月、別の暗号資産取引所の「バイビット」から約15億ドル規模の暗号資産を盗み出した事件の黒幕とみられている。

 国際社会の制裁により外貨の獲得が困難な北朝鮮は、ここ数年、暗号資産などを狙ったサイバー攻撃に総力を傾けているとの疑惑が持たれている。ブロックチェーン分析企業の「チェイナリシス」は、今年報告された世界中の暗号資産ハッキング被害額の約89%が、北朝鮮と関連する組織によって引き起こされたと推計した。フィナンシャル・タイムズ(FT)は、「北朝鮮のハッカーたちは国家のために活動しているため、処罰を恐れる必要がなく、他国のハッカーたちよりも大胆だ」と報じた。

 ハッキングは手を打つ間もなく瞬く間に発生した。米東部時間29日午後4時20分、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビのバイナンス・サイバーセキュリティチームが、10億ドルを超える資金が流出したことを最初に把握した。幹部を含む緊急対応チームが数分以内に電話会議に集まったが、為す術がなかった。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、彼らは資金が流出していく様子を恐怖に震えながら眺めるしかなかったと報じた。被害額は瞬く間に30億ドルに膨れ上がり、20分後の午後4時40分には60億ドルを超えた。

 暗号資産の窃盗と資金洗浄の手口も前代未聞だった。チェイナリシスは、ハッカーたちが自動化プログラムを用いて短時間で数千件の取引を行い、資金を複数のウォレットアドレス間で移動させたり、すでに使用済みのアドレスに戻したりして、追跡を困難にしたと分析した。バイナンスやステーブルコイン(ドルなどに価値を固定した暗号資産)の発行体が凍結に乗り出すと、ハッカーたちはステーブルコインを凍結不可能なイーサリアムなどに素早く切り替えた。これまでに凍結された資産は30億ドルで、被害額の半分にも満たない。

 バイナンスは現在、緊急準備金と自社資金で被害額の約95%を補填しており、出金サービスも段階的に再開すると明らかにした。ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、「暗号資産の取引は外部に公開されるが、資金の移動が取引所の対応より速い場合が多く、口座の実際の所有者を特定することも難しい」とし、「ハッカーたちが人工知能(AI)などの先端技術を用いることで、リスクがさらに高まっている」と報じた。

イ・ウヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1285190.html韓国語原文入力: 2026-11-01 20:34
訳H.J

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