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オバマ "アジア・太平洋地域 最優先" …通商圧力 加速

原文入力:2011/11/14 22:19(2329字)
チョン・ウィギル記者


"米国 経済成長に絶対的"
TPP参加国家 増え
アシアに重心移動 素早い動き


←APEC首脳会議閉幕  米国、ハワイ、ホノルルで開かれたアジア太平洋経済協力体(APEC)首脳会議で各国首脳が13日(現地時間)手を振り写真撮影に応じている。左上から時計方向に李明博大統領、ブルーノ フェラーリ メキシコ経済長官、ピーター オニール パプアニューギニア総理、ベニグノ アキノ フィリピン大統領、ハサナル ボルキア ブルネイ国王、連戦 台湾特使、野田佳彦 日本総理、バラク・オバマ米国大統領、ドミトリー メドベージェフ ロシア大統領. ホノルル/APニューシス


バラク・オバマ米国大統領は13日(現地時間) 「アジア太平洋地域は米国の経済成長にとって絶対的に重要だということを私は強調しようと思う」として「私たちはこれを最優先事項として考慮している」と強調した。

オバマ大統領はこの日ハワイ、ホノルルで終わったアジア太平洋経済協力体(APEC)首脳会議の後の記者会見で「もしアジア太平洋地域が成功できないならば私たちは庶民を働き口に帰らせることができず、私たちの経済を成長させることができないし、機会を拡張できなくなるので私たちはアジア太平洋地域を最優先事項で考慮している」と説明した。特に彼は「私たちの長期的な経済的未来を作る上で他のいかなる地域も(それより)さらに重要なところはない」とも語った。事実上、米国の‘アジア太平洋地域没入’宣言をしたのだ。

米国のアジア重視の歩みが速まっている。


先月末、オバマ大統領がイラクに関して年内の軍撤収を再確認した後‘中東からアジアに’大転換を見せる米国対外政策の重心移動が今回のAPEC会議などを契機に確実な枠組みを整えるようだ。


米国のアジア重視はまず経済的側面で日本などアジア太平洋地域9ヶ国が参加する環太平洋経済パートナー協定(TPP)推進をテコに進行している。当初この協定はニュージーランド・チリ・ブルネイ・シンガポールなど4ヶ国が推進した集団自由貿易協定にオバマ行政府が参加を決め、アジア太平洋地域全体へ範囲が広がった。米国は自国の経済回復がアジアにかかっているとし、この地域を自身が主導する自由貿易地帯に包括しようとしている。


米<ニューヨーク タイムズ>は韓-米自由貿易協定などに批判的だったオバマ行政府がスタート後に米国の利益をさらに反映したこの交渉の再協議を貫徹させた後「自由貿易協定をアジア太平洋地域での米国の働き口回復と輸出増進など経済利益を貫徹させる通路として活用している」と指摘した。米国内に内需回復の気勢が見られず、ヨーロッパ経済まで崩れていく状況でアジア太平洋地域は米国の唯一の活路となっている。今後、荒々しい通商圧力などを予告するものだ。


もちろんこれは米国の経済問題だけに限らない。もう一つの背景はアジア太平洋地域で中国の浮上と影響力の牽制だ。 東南アジア国家との関係を強化するという意を明確にしたオバマ大統領は、APEC会議の後オーストラリア、インドネシアを訪問した後に米国大統領としては初めてアセアン(ASEAN・東南アジア国家連合)首脳会議および東アジア首脳会議(EAS)に参加する。


オーストラリア訪問でオバマ大統領はこの国の北部に米軍海軍基地新設などを発表し、この地域で中国の軍事力膨張を憂慮するオーストラリアと周辺国家に米国の軍事的介入を保障する方針だ。インドネシア訪問とアセアン首脳会議では中国とこの機構国家間の海洋領土紛争と海上安保に対する米国の介入を再確認するだろうと<ウォールストリート ジャーナル>が報道した。


ベン ロード ホワイトハウス副安保補佐官は「今回の旅程は米国がアジア太平洋地域の経済的・政治的未来に全面的に参加するという明確な信号を増幅させようとするものであり、これは浮上する中国という脈絡の中で進行される」と説明した。彼はオバマのAPEC首脳会議メッセージは「米国は太平洋国家であり、私たちはこの席にずっといるということ」と指摘した。


米国のTPP構想は直ちに中国のこの地域の自由貿易協定構想と衝突する可能性が高い。実際、日本がTPPに参加すれば中国側が望んできた韓-中-日 自由貿易協定推進などは事実上難しくなる。すでに中国の警戒水位は高まっている。中国官営<人民日報>傘下の経済紙である<国際金融報>は14日「米国の戦略的構想はアジア市場で米国に有利なゲームの法則を作ろうとすること」とし「米国の最終目標はアジアに帰還しようとする戦略的意図を実現しようとすること」と論評した。中国外交部の劉爲民スポークスマンはこの日のブリーフィングでTPP交渉参加と関連して「中国は経済協力で平等、包容性、開放、公平を堅持しながら徐々にアジア太平洋自由貿易地帯を建設しなければならないという立場」と話した。中国がアセアン、台湾などと自由貿易協定を締結して主導してきたアジア太平洋自由貿易地帯建設を再度強調したのだ。劉スポークスマンは「アジア太平洋地域で中国は米国の正当な利益を尊重するが、中国もやはり正当な利益を保証されなければならない」と骨のある言葉を忘れなかった。


チョン・ウイギル先任記者、北京/パク・ミンヒ特派員 Egil@hani.co.kr


原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/asiapacific/505407.html 訳J.S