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韓・米・日 軍事協力、韓半島に‘逆風’招くか

原文入力:2010-12-14午前08:38:46(1750字)
米、防衛費分担・中国 牽制 狙い積極的提案
日‘自衛隊拡大’歓迎…韓、反日情緒強く慎重
専門家たち "中国・北韓 反発など変数考慮すべき"

クォン・ヒョクチョル記者、クォン・テホ記者、チョン・ナムグ記者

マイケル・ミューレン米国合同参謀議長の‘韓・米軍事訓練に日本参加希望’発言(8日記者会見)と菅直人日本総理の‘韓半島有事時の自衛隊派遣’発言(11日記者会見)を契機に、韓・米・日3国軍事協力に対する関心と憂慮が高まっている。
韓・米・日軍事協力に対しては国別温度差が明確だ。米国側は政府ばかりでなく専門家たちも3国軍事協力の強化に積極的だ。‘韓・米・日3角同盟’で中国に対する強力な阻止線を形成でき、東北アジア防衛負担を日本と分担しようとする米国の長年の願いとも一脈相通じるためだ。米国のアジア関係専門家 ソル サンダースは<ワシントン タイムズ>寄稿で、韓・米・日3国軍事協力に関して "北韓に対する実質的な解決策が殆どなく、中国に対する不安感がますます大きくなっている状況で米国としては東北アジアで新しい軍事同盟を必要とすることになった" と指摘した。

自衛隊の活動範囲拡大を積極的に追求している日本民主党政府は米国のこういう要請に喜ぶ雰囲気だ。ただし、植民支配で綴られた韓-日関係の歴史的特殊性を意識し、韓国の世論動向を見ながら意識的に慎重な態度を表わしている。 北澤俊美防衛相は10日、記者会見で韓国・日本連合訓練と関連して「韓国とはまだ解決しなければならない問題が残っている」として「(韓国・日本連合訓練ができる)環境整備を進展させることが日本の立場としては重要だ」と明らかにした。

韓国の内心はやや複雑だ。大統領府核心関係者は「日本が自国民保護のために自衛隊派遣を持ち出せば議論はできる」として余地を置いた。国防部関係者も13日 「韓・米・日訓練拡大などではまず参観を定例化し海難救助と人道的支援のような韓-日または、3国間が負担なしに受容できる訓練から徐々に行っていこうという方向を持っている」と明らかにした。韓・米・日3国軍事協力可否に対し完全に一線を画する雰囲気ではないわけだ。

3国軍事協力に進むカギである韓・日軍事協力は1990年代以後 着実に進展してきた。90年代中盤から両国国防長官と次官会談が定例化された。昨年4月、韓・日の国防長官は人的交流、教育交流、共同訓練定例化などを包括的に規定した‘韓・日国防交流に関する意向書’を結んだ。99年から韓・日海軍が海上捜索・救助訓練を隔年で行っている。昨年7月、東海 韓・米海上訓練には日本海上自衛隊将校らが、今月初めの米・日海上訓練には韓国海軍将校らがオブザーバー資格で訓練を参観した。

ナム・チャンヒ仁荷大教授は「韓・米・日軍事訓練は対日歴史感情、中国の反発、北韓挑発抑制効果など3つの変数を考慮しなければならない」と指摘した。ナム教授は、日本陸上自衛隊の韓半島派遣は韓国民の感情を考慮すれば絶対不可能であり、海上自衛隊との協力も中国を不必要に刺激する逆効果があるとし、「韓国・日本空軍の対北韓監視偵察情報交流や日本の空中給油機利用のような協力が現実的」と付け加えた。

だが、最近 米・日両国政府が韓・米・日3国軍事協力問題について以前とは異なり公開的に挙論するようになったところには李明博政府の韓半島分断に対する没歴史的な認識が滋養分の役割をしているという指摘もある。チョン・ウクシク平和ネットワーク代表は 「韓・日軍事協力強化は韓・米・日3角同盟の出現が秒読みに入ったという感じを与え、その核心的な目的が韓半島吸収統一にあるのではという疑いを持たせる」とし 「韓・日軍事協力の核心的な理由が北韓急変事態対応にあるという点はこういう憂慮を後押しする」と話した。

クォン・ヒョクチョル記者、ワシントン・東京/クォン・テホ、チョン・ナムグ特派員 nura@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/453558.html 訳J.S