原文入力:2011/10/03 20:29(2517字)
"たかだかこんなものを作るために22兆ウォン?"
パク・ヨンニュル記者、ナム・ジョンヨン記者
‘名品堰’広報して…銀色に輝く白砂の浜は消え人工岸壁に整形
←南漢江(ナムハンガン)梨浦堰. 少し特異なだけで外観上は通常の橋と似ている。
"4大河川事業前の南漢江は美しくあたたかかった。川岸の青い波のそばで銀色の砂場と葦の林が調和がとれた所だった。 ずば抜けた景観"を見に人々が集まり白砂の浜を通じて川の中まで歩いて入り楽しい時を過ごした。冬の渇水期にも水をそのままたたえ、夏には香ばしい土の香りがする水質を誇った。しかし、もう南漢江の砂場は痕跡もなく消え、穏やかだった湿地と葦原をつぶした跡には絶えず復旧しなければならない漢江式水辺が登場した。" 驪州環境運動連合イ・ハンジン執行委員長の話だ。 先月29日、4大河川再生推進本部の招請で10ヶの報道機関部長団と共に名品堰だと自慢する京畿驪州の梨浦堰をはじめ康川堰、驪州堰など3ヶの堰を見て回った後に抱いた率直な感想は「アー、たかだかこんなものを作るために何と22兆ウォンもかけなければならなかったのか?」ということだった。
4大河川推進本部は「堰が完成された後には反対する人はぐっと減るだろう」と大口をたたいた。今年の夏から政府は死活をかけた総力広報戦を展開している。主観的な一部住民たちの証言とか、比較にならない事例を取り上げ洪水被害が大幅に減ったと効果を膨らませ、何と100億ウォン近い広報費を注いでいる。だが、今年も例年のように洪水被害は大きかったし、公営放送画面の右上には水害義援金募金ARS広告が映っている。7月7日から8月10日の一ヶ月間に7350億ウォンの被害が出、大部分が4大河川本流ではない支流支川と都心での洪水、山崩れ被害だったことも例年と同じだった。この期間中に梨浦堰からわずか数十キロメートル離れた漢江支流の慶安川(キョンアンチョン)と昆池岩(コンジアム)川が氾濫し住民6人が亡くなり道路が水浸しになった。本流の橋脚崩壊、支流の逆行侵食の他に南漢江堰周辺の岸壁の一部も崩れて復旧しなければならなかった。堰に水を満たした後の水質悪化や水害などの影響は来年再びモニタリングしなければならない。
政府は先月24日からは世宗堰を始め莫大な費用を投じた4大河川開放行事を始めた。6日には錦江の百済堰(忠南、扶余郡)、8日は栄山江、チュクサン堰(全南、羅州市) 15日は漢江驪州堰・康川堰(京畿、驪州郡),洛東江、亀尾堰(慶北、亀尾市)の順に開放行事を行う。来月22日にはいわゆる‘4大河川新たな水流迎え’行事が各水路を代表する漢江の梨浦堰(京畿驪州郡),錦江。広州堰(忠南、公州市),栄山江スンチョン堰(光州広域市、南区),洛東江、江亭、高霊堰(大邱市、達城郡、慶北、高霊郡)で同時開催される。この他に驪州郡などの地方自治体はすでに続々と祭り行事を行ったりまたは準備中だ。
←完工を控えた康川堰の姿.
だが、政府の大言壮語にもかかわらず、漢江の3ヶの堰は良い見物にはなれなかった。驪州堰や康川堰は橋の上にそびえるいくつかの柱を除けば、国道沿いのどこででも見られるありふれた橋とさしたる違いはなかった。ただ、堰の維持と観覧の外には用途のない橋だという点が違うのみだった。デザインが優れた名品堰だと自慢する梨浦堰も公道橋上の卵型の銀色造形物(水門を持ち上げる巻上機保管所)が少し独特だったが、これを見るために週末の交通渋滞を押してソウルから観光客が持続的に訪れるだろうという思いにはならなかった。公道橋の下側に設置された堰も特徴がないことは同じだった。我が国の川特有の川辺に悠々とたたずむように広がる銀色の白砂浜は消えた。代わりに川と人間を遮断するみすぼらしい漢江式水辺がその場を満たした。康川堰と驪州堰周辺の黄土色の水辺にはまだ草が育たず荒涼としていた。それぞれ独特の曲がりくねった川を個性のない漢江式に整形することが4大河川事業の本質という考えが頭をかすめた。
梨浦堰上流の塘南里(タンナムニ)島は人工公園に変わった。自然湿地と農耕地が混在した塘南里島は開発が厳格に制限された親水区域だ。環境部は首都圏住民たちが出した水利用負担金で2000年代中盤からこちらを買いとってきた。だが、4大河川事業の直後、国土海洋部の要請により環境部はこちらの売却手続きを踏んでいる。漢江流域環境庁関係者は「川辺に相応しい植物を植え自然湿地を誘導したが、国土部がこの土地を渡せと要求し既存樹木を抜くと通知してきた」と話した。
←南漢江驪州堰.
今こちらに植えた木はカエデなど都心の公園にでも似合う造形樹だ。巨大な芝生広場と煩わしく出きた自転車道路の間でやせこけた姿で立っている。オートキャンピング場、水遊び場、水辺舞台も周辺の塘南里地区に追加で建設される。喬木3万1000株、潅木153万株、草花類1300万本が新しく植えられる公園で人々をむかえるだろうと国土部は明らかにした。 開場初期は言論の騒々しい広報で好奇心で一度は見に来るかもしれないが、やはりソウル都心や地方自治体のあちこちでよく見られる特別な特徴のない公園だった。
結局、大規模投資を通じて慰楽団地を造成せずには観光客の誘致が難しいためか、開発制限区域のこちらをすでに観光レジャー都市に脱皮させようとする開発計画(▲環境部、漢江親水区域4大河川事業に渡した)が出てきた。国会環境労働委員会所属ホン・ヒドク議員(民主労働党)は「水資源公社が4大河川事業費8兆ウォンの補填目的ではなくても政府が親水区域開発に没入せざるを得ない理由をご存知でしょう」と問い直した。驪州/文・写真 パク・ヨンニュル、ナム・ジョンヨン記者 ylpak@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/499021.html 訳J.S