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住民・警察‘不祥事 防ごう’紳士協定…検察 "令状申請" 強攻

原文入力:2011/08/26 20:22(2200字)
ホ・ホジュン記者、イ・ジョンア記者


24日、江亭マウル(村)に何が起きたのか
工事再開に抗議した住民 逮捕
警察護送車 阻み衝突
神父が警察署長と対話
調査後 12時に釈放 合意
検察、拘束指示に覆す


← "不法行動に厳しい処断"  2009年、双龍自動車占拠籠城以後、2年ぶりに最高検察庁公安部長が駐在する公安対策協議会が開かれた26日午後、ソウル、瑞草区の最高検察庁記者室でイム・ジョンヒョク公安部長が会議結果を説明している。 イ・ジョンア記者 leej@hani.co.kr


済州(チェジュ)海軍基地建設現場の西帰浦市(ソギポシ)江亭マウルで去る24日、住民・市民団体と警察の間に衝突が起きた。国防部出入り記者が訪問した時点に二ヶ月近く止まっていたクレーンが機械音を鳴らすや住民たちが抗議し、警察はカン・ドンギュン江亭マウル会長らを逮捕した。カン会長らは天主教神父と済州道議会議長の仲裁で‘調査した後に釈放する’という警察署長の約束を信じ連行に応じた。だが、約束は守られなかった。 警察はカン会長ら3人の拘束令状を申請した。

■時を合わせた工事再開企図
24日午後1時30分頃、海軍の案内で済州海軍基地工事現場視察に来た国防部出入り記者らを乗せたバスが江亭マウル工事現場に入ってきた。記者たちが乗ったバスが海軍済州基地事業団に到着する直前、工事現場正門付近で止まっていた大型クレーンなどが騒がしい機械音を出し始めた。去る6月末以後、二ヶ月近く止まっていた重機械だった。


作業員がクレーン組み立て作業を試みるや住民たちが彼らに「なぜ工事をしようとするのか」と抗議した。カン会長らがクレーン キャタピラの上に上がり、5~10分程「工事を再開するのか説明してくれれば降りる」と抗議しながら降りて来ると、警察が突然逮捕した。


記者たちが到着し、立ち止まった機械が動き出し、住民たちが抗議する過程が続いた。 江亭マウル住民コ・某(48)氏は「海軍が工事を再開すれば住民たちが当然抗議するだろうということを予想できたのに、国家安保事業に抗議する住民たちの姿を見せ否定的な世論を作ろうとしているのではないか」と不満を爆発させた。


■警察公権力 無力化?

チョ・ヒョノ警察庁長官は‘24日、7時間余り無力化した状態で状況にまともに対処できなかった’として、ソン・ヤンファ西帰浦警察署長を電撃更迭した。しかし当時現場にいた住民たちと警察は「どうして警察が無力化されたと言うのか」として抗弁した。


午後2時頃、工事現場で抗議する住民たちと市民団体活動家はせいぜい10人内外だった。 警察は70人余りが周辺にいて突然にカン会長ら5人を逮捕した。だが、直ちに駆けつけた住民と活動家が50~60人余りに増えカン会長を乗せた警察乗合車を阻んだ。


夕方7時頃、住民たちが70~80人に増え、警察力も350人余りに増えた。一部住民と活動家は警察によって隔離された状態だった。警察がこの状況でゴリ押しすれば住民たちを解散させカン会長ら2人が乗った乗合車を移動させることができた。


しかし夜が更け周辺が暗くなり住民たちの中に70代の老人たちも数人いる状況で強制解散をさせれば、住民と警察が負傷するなど不祥事が起きうる状況だった。現場にいたある警察幹部は「警察が一方的にゴリ押ししたらどうなったか」として「最悪の不祥事を防ごうと努めたが、これに対して公権力が無力化されたと言うのか」 と抗弁した。


ソン署長もこの日、一貫して物理的衝突なしにカン会長らを警察署に連れていくため住民・活動家らと協議を行った。仲裁に出た天主教済州教区コ・ビョンス神父は 「感情が高ぶり悪化しかねない状況だった」として「両者が‘ケガをしてはならない、破局を防がなければならない’と認識していた」と話した。


■ソン署長 更迭、問題ないか?

連行者の釈放約束がソン署長次元でなされたのではないという情況が明らかになっている。


24日夜8時頃、ソン署長はコ神父に「連行者を早く帰すようにする」として「上に話がついた」と話した。ソン署長は現場で携帯電話で何度も外部と通話していた。夜9時30分頃、コ神父が「カン会長らを調査した後(24日)深夜12時までに釈放することで警察と合意した」と住民たちに伝え衝突は終わった。西帰浦市が地方区のキム・ジェユン民主党議員は「夜9時頃、警察庁高位幹部に電話して協調を求め、その高位幹部がしばらく後に電話をかけてきて‘深夜12時以前に連行者を帰宅措置するようにする’ことで合意した」と話した。


警察はカン会長らを調査した後、済州地方検察庁に不拘束意見を出したが、検察はカン会長ら3人に対しては拘束令状を申請するよう指示した。25日チョ・ヒョノ庁長に会ったキム議員は「チョ庁長から‘警察は不拘束意見を出したが捜査指揮権を持っている検察がそのように意見を出したと報告を受けた’という話を聞いた」と話した。


済州/ホ・ホジュン記者 hojoon@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/493548.html 訳J.S