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無償給食住民投票 横断幕 これ不法じゃないの?"

原文入力:2011/08/10 17:00(2524字)
ホ・ジェヒョン記者

住民投票関連 横断幕・広報物 違法性論難

←ソウル市、江東区一帯に懸けられた無償給食投票関連 横断幕(出処.SLRクラブ)

‘これ不法じゃないの?’ソウル市内各地に無償給食住民投票に関連して懸けられた横断幕と広報物を巡り違法性論難がおきている。出処不明の横断幕があちこちに懸けられたり無償給食住民投票とは関係ない内容が一緒に書かれた横断幕があちこちに掲げられ混乱を起こしている。

ソウル、江東区一帯に懸けられた投票広報横断幕はソウル市が主張する‘段階的無償給食’欄に投票するよう露骨に表示してある。8月24日に投票しに行く人は無条件に段階的無償給食に投票しなければならないと誤解しやすい。この横断幕には掲示者の名義も無くネチズンを中心に「ソウル市選挙管理委員会が選挙法に違反してソウル市の肩を持っているのではないか」 と疑った。

確認してみると、この横断幕は選管委が懸けたものではなかった。江東区選管委関係者は10日<ハンギョレ>との通話で「誰が懸けたのか分からないが、選管委が懸けたものではない」と明らかにした。住民投票法上、横断幕は掲示前の申告義務がないため選管委でも知る方法がないということだ。

ソウル市選挙管理委員会は該当横断幕の内容についても問題ないと説明した。投票参加の有無自体が重要な争点になっているので市民が敏感に見るかもしれないが以前にもこういう形式の広報物はあったいうことが選管委の説明だ。ソウル市選管委指導課関係者は<ハンギョレ>との通話で「投票用紙の見本に自身が有利な側に印をつけるのは正当な投票運動だ」と明らかにした。

←ソウル市、江西区、加陽駅一帯に懸けられた無償給食投票関連ハンナラ党の横断幕(出処.@saerom07)





←ソウル市、東大門区、回基洞(フェギドン)一帯に懸けられたハンナラ党無償給食投票関連横断幕(出処.@tapioca73)

だが、選管委が曖昧だと判断し検討に入った横断幕もある。ソウル市内各地に無償給食住民投票と関連のない内容までが書かれた横断幕が懸かっている。ハンナラ党ソウル市党党員協議会で懸けたこの横断幕には<全面無償給食 NO, 段階的無償給食+放課後無料学習 YES>、<全面無償給食 NO, 段階的無償給食+学校施設安全 YES>などの字句が記されている。

この横断幕を見れば、あたかも段階的無償給食に投票すれば放課後無料学習と学校施設安全問題が共に解決されるように誤解しうる。しかし放課後無料学習と学校施設安全問題は無償給食の争点と関連のないことであるとして、住民投票法違反の素地がある。住民投票法20条は投票運動に関して「住民投票に任せた事項に関し賛成または反対するようにしたり、住民投票に任せた二種類の事項中一つを支持するようにする行為」と規定している。

←ソウル市、龍山区、青坡洞一帯に懸けられた無償給食投票関連ハンナラ党横断幕(出処.@maurinassau)

チェ・ジェチョン民主党ソウル市党無償給食対策本部法律本部長(前 国会議員)は 「ソウル市は投票自体を度々変質させている。‘無償給食反対’投票を主張していたが突然‘段階的無償給食’に変え、今度は全くとんでもない争点まで組み入れて住民投票をしようとしている」と批判した。ソウル市選挙管理委員会はこのような横断幕の字句の住民投票法違反有無に対する検討作業に着手した。

←ソウル市、広津区、中谷洞(チュンゴクトン)に懸けられたハンナラ党無償給食投票関連垂れ幕(出処.@snailmam)

これに対してファン・キュピル ハンナラ党ソウル市党事務局長は「全面無償給食を廃棄し残った予算で放課後無料学習と学校施設安全政策に使おうというのに、どうして無償給食投票と分離することができるのか」として「そのような形式論理ならばいかなる横断幕も懸けることはできない」と主張した。

←ソウル市、永登浦区、永登浦駅一帯に懸けられた無償給食住民投票反対横断幕 (出処.@mediamongu)

ハンナラ党はこの他にも不満を主張している。住民投票に反対する人々が最初から投票拒否運動を行っているが、これは参加民主主義原則に正面から反するものではないかという指摘だ。実際<金持ちの子供、貧しい家の子供を組分けする悪い投票拒否市民運動本部(以下、悪い投票拒否運動本部)>もソウル市内各地に"182億 浪費住民投票を止め水害復旧に専念せよ”という字句が書かれた横断幕を掲げた。

←ソウル市、蘆原区(ノウォング)のあるアパートに貼りだされたソウル市選管委無償給食投票広報ポスター (出処.@youngpeal)

しかし、ソウル市選管委は“投票不参加運動も選挙運動の一つ”という立場だ。キム・ソンホ悪い投票拒否運動本部スポークスマンは「官製投票に転落した住民投票を拒否することにより今回の投票を実施したソウル市を審判しようとするものだ」として「投票拒否運動は官製投票に対する市民の最も積極的な審判」と主張した。

また、ソウル市選挙管理委員会は異例の無償給食住民投票用紙広報にも乗り出し市民の関心を集めている。ソウル市、道峰区に住むツイッター利用者‘@youngpeal’は「アパートのエレベーター内に住民投票用紙見本が貼られていたが、このように広報するのは生まれて初めて見た。これは不法ではないですか?」として9日、住民投票用紙広報ポスターの写真を撮り上げた。

しかしこれも不法ではない。ソウル、蘆原区(ノウォング)の選管委関係者は「他の選挙の時とは違い、今回は投票用紙が特異なので市民に広報目的で貼った」と説明した。ソウル市選管委はこの広報物をソウル市内25区に3千部ずつ配布した。

ホ・ジェヒョン記者 catalunia@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/491201.html 訳J.S