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李承晩特集‘諮問委’構成の公平性 論難

原文入力:2011/08/09 22:04(1885字)
チェ・ソンジン記者

KBS "外部人士 初会議で行跡美化 憂慮なし"
非常対策委 "5人中1人だけが歴史学者それもニューライト"
新労組 "使用側 好きなように設けて強行のテコに"

<韓国放送>(KBS)が‘李承晩特集’(<大韓民国を動かした人々-李承晩編>)の放映を延期した後、このプログラムに対する外部諮問を受けるとして設けた諮問委員会の人的構成と役割を巡り論難がおきている。

韓国放送は独立運動団体およびマスコミ・市民団体から「李承晩美化・称賛放送」 という批判を受けてきた‘李承晩特集’企画および製作諮問を受けるために放送界、学界要人で諮問委員会を設け、去る8日に初めてのプログラム評価会議を開いた。諮問委員会はカン・テヨン前韓国放送副社長とキム・ギュ前韓国放送学会会長、キム・オクヨン韓国放送作家協会理事長、ソン・ヘリョン韓国放送学会会長、ユ・ヨンイク韓東大客員教授など5人で構成された。 5人の諮問委員の内 4人が放送界要人で、歴史学者はニューライト指向の史学者で‘李承晩研究専門家’で有名なユ教授だけだった。

これに対してこのプログラムの‘李承晩持ち上げ’の可能性を指摘して放送中断を要求してきた全国マスコミ労組韓国放送本部(新労組)等は「使用側が一方的に構成した諮問委は放送強行のためのテコに過ぎない」として反発している。

8日の諮問委会議にはソン・ヘリョン韓国放送学会会長を除く4人が参加した。チョ・インソク韓国放送ドキュメンタリー局長は9日「諮問委会議は社会的論議があまりにも多いプログラムであるだけに、放送界および関連学界専門家にプログラム企画と製作方向に対する助言を聞くために用意した席」と明らかにした。チョ局長は「特集構成案が李承晩前大統領の功績と過ちの全てに光を当てるという意図の下に彼の行跡および政治的選択をまんべんなく反映しており、8日の会議で‘李承晩持ち上げ’に対する憂慮はほとんど出てこなかった」としつつも「ただし李承晩特集を含む<大韓民国を動かした人々>企画全体が指向するところが正確に何であり、李承晩特集の後続としてはどんなものを準備しているのか明らかにしなかったために(李承晩持ち上げ)誤解を生じさせた部分は韓国放送の失策という指摘があった」と伝えた。

韓国放送は現在編集段階の李承晩特集製作が終われば、諮問委員会の試写を経て最終修正作業をする計画だと明らかにした。 当初、光復節の15日から5部作で放映する予定だった李承晩特集は放映日程が一旦延期された状態だ。

新労組と‘親日独裁称賛放送阻止非常対策委員会’(非常対策委)等は「諮問委自体が偏向的」と指摘している。非常対策委に参加している民族問題研究所パク・ハンヨン研究室長は9日「諮問委員の中で一部の人はニューライト<代案教科書>を監修した人物」とし「放送界要人が大部分であることに加え、参加した歴史学者の見解も一方に偏った諮問委員会の人的構成から見る時、公平性論難が提起されざるを得ない」と語った。 オム・ギョンチョル新労組委員長も「この間、使用側は新労組が李承晩特集企画の問題点を指摘する度に製作自律性などを理由に対話を拒否してきた」として「社会的論難が大きくなるや一歩遅れて一方的に諮問委を設けたことは、いかなる方法ででも放送を強行するという態度」と指摘した。

使用側に李承晩特集公正性評価委員会の構成を提案してきた韓国放送労組(1労組)も諮問委の構成と役割に対して否定的な評価を下した。クォン・テフン1労組編集局長は「使用側が李承晩特集の公正性を高めようとするなら任意に諮問委を作るのではなく、労使が各々同数で推薦する外部要人を中心に公正性評価委員会を設けるべきであった」と主張した。

韓国放送使用側も諮問委の人的構成に対して公平性の問題があり得るという指摘を一部認めた。チョ・インソク ドキュメンタリー局長は「諮問委員会内部からも もう少し多様な見解の諮問委員が参加していなければならないという指摘が出た」として「諮問委を設ける時、いわゆる進歩的見解を持った歴史学者2~3人に諮問委への参加を丁寧に要請したが全て難色を示し断わられたため仕方がなかった」と明らかにした。 チェ・ソンジン記者 csj@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/entertainment/491072.html 訳J.S