原文入力:2009-02-17午後08:08:39
英国 昨年 ‘一斉試験’ 廃止
オバマ “過程中心に政策転換”
イ・ジョンギュ記者
全国単位一斉試験と成績公開を通じて学校の責務性を高めるというイ・ミョンバク政府の教育政策は英国と米国を手本としている。だがこういう競争至上主義教育政策の‘本山’である両国はすでに政策失敗を認め軌道を修正している。
英国は昨年9月、全国単位学業達成度評価を各学校が選択することができるようにした。事実上一斉試験を廃止したわけだ。この国は保守党政府時期の1980年代後半以来、学校別学業達成度順位公開を核心とする市場主義教育改革をゴリ押ししてきた。ハ・テウク聖公会大教授(教育学)は「英国政府が方向を変えた理由は、一斉試験と学校間比較が学生たちの成績を高めるのには役に立たない反面、地域・学校間序列化と両極化現象を深化させるなど弊害が大きかったため」と説明した。
実際に英国では競争と市場論理に基づいた教育改革を強行した結果、学区・学校間格差の深化,良い学区への白人中産層の大移動,学業達成度評価成績を高めるための成績操作をはじめとする不正行為の蔓延など深刻な副作用を蒙った。これに‘イートン カレッジ’等一部名門私立学校は「成績にともなう学校序列化が全人教育を亡ぼし試験中毒者を量産する」として試験成績提出を拒否したりもした。
イ・ミョンバク政府の教育政策を設計したイ・ジュホ教育科学技術部1次官が著書<平準化を越えて,多様化で>で教育格差解消のための代案として提示した米国の‘落伍者防止法’(NCLB)も同じだ。ジョージ・ブッシュ前大統領が2001年から始めたこの政策は、毎年すべての学校が標準化された試験を受けるようにして学校の責務性を高めることが核心だ。だが、この政策は初期から教育研究団体である米国教育学会などの批判を受けた。学歴が劣る学校に対する不充分な財政支援,非現実的な政策目標,学校序列化,公教育跛行などが理由だった。これに対しバラク・オバマ大統領は昨年の選挙過程でこの政策改革を教育分野の最優先課題として掲げた。彼は公約集である‘オバマ-バイデン プラン’で「教師たちを一斉試験対応に時間を浪費するように追いやってはいけない」と明らかにし、評価方式を‘結果’ではなく‘過程’中心に変え、処罰よりは支援をする側に政策を変えると約束した。
イ・ジョンギュ記者jklee@hani.co.kr