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[勤労貧困層と希望分かち合い] 心臓移植 5才の死闘 "パパ助けて"

原文入力:2011-02-15午後10:38:58(2271字)

借金3千万ウォンを越えているのにパパは仕事にも行けない
病気で亡くなった妻も病院費 数千万ウォン
"集中治療室で闘病中の息子が私の全て"

イム・ジソン記者、パク・ジョンシク記者

←14日午後、ソウル、鍾路区、蓮建洞のソウル大病院集中治療室で拡張型心筋症を患っているイム・ヒョンビン(仮名・下)君の父親 イム・ソクジン(仮名)氏が息子の手を握りながら話している。パク・ジョンシク記者 anaki@hani.co.kr

拡張型心筋症を病んでいるヒョンビンだね
"ヒョンビン、パパが来たよ。待ち遠しかったろう?"

去る14日午後3時30分、ソウル大病院子供病院集中治療室。希少難病である拡張型心筋症を病んでいるヒョンビン(5・仮名)がパパの声を追い瞳を動かした。マスクを着けたヒョンビンがパパのイム・ソクジン(40・仮名)氏が滅菌手袋をはめた手で息子のやせこけた腕を揉んでいる。父と息子がしばらく見つめ合った。

きれいな瞳と長いまつげ、ヒョンビンの目はママにそっくりだ。イム氏は中学時代に妻と出会った。同じ教会に通う先後輩の間柄だった。顔が美しく賢かった妻は商業高校を卒業しある大企業に経理職員として就職した。

イム氏は夫人と2004年2月に結婚し、保証金1000万ウォン,家賃30万ウォンの多世帯住宅の1階に新居を構えた。結婚当時、イム氏は超高速インターネット会員を募集する仕事をしていた。高校卒業後、土木会社の管理職と製パン技能士を経て2002年から新たに挑戦した仕事だった。だが、超高速インターネット営業市場の競争が熾烈になり1ヶ月通しで仕事をしても経費を除けば金は残らなかった。安定した職場に通う夫人の収入で家賃を払った。

結婚3ヶ月後、妻が妊娠した。2004年11月、妊娠6ヶ月頃、具合が良くなく病院を訪ねた妻は青天の霹靂のような話を聞かなければならなかった。 悪性脳腫瘍の判定を受けたのだ。すでに頭の中の腫瘍が7~8㎝の大きさになっていた。 手術と放射能治療が続き、子供は32週で帝王切開で産まなければならなかった。そしてヒョンビンは1.44㎏の未熟児として生まれた。

2008年春、妻の脳腫瘍が再発した。月に1000万ウォンもかかる新薬治療まで受ける間、妻は明日をも知れぬほどの突然の苦痛に苦しめられもした。妻が職場を辞めイム氏家族の経済状況は急激に悪化した。イム氏は子供を世話し、妻の付き添い看護をしながら建設現場で日雇いとして働いた。日当5万ウォンの仕事も月に半分程度しか出来なかった。

イム氏は2008年12月24日を生涯で最も美しい日として記憶する。その日、イム氏と妻、ヒョンビンが3人で送年パーティーをした。家で一緒に手を拍ち笑い合った。2009年に入り妻の状態は急激に悪化し、しばらくすると痴呆症状で夫も分からなくなった。妻はその年の5月3日に目をとじた。
昨年の12月24日、未熟児として生まれて健康でなかったヒョンビンの心臓が突然に止まった。"パパ、助けて!" ヒョンビンは臓器に血が回らなず裂けるような苦痛を感じて切迫した声を張り上げた。20分間の心肺蘇生術の末、止まった心臓が蘇った。拡張型心筋症は心臓の収縮力が弱く体内に酸素と栄養分をきちんと供給できない病気だ。

以後、ヒョンビンは人工心肺を付け病院の集中治療室で集中治療を受けた。だが、状態はさらに悪化するだけだった。腎臓が機能を失い透析も始めた。拡張型心筋症の唯一の希望は心臓移植手術だが、ヒョンビンのように幼い子供の心臓はドナーがきわめて少ない。

先月5日、奇跡的にドナーが現れた。病院は“一刻を争う”として、すぐに手術をした。ヒョンビンは現在 新しい心臓を受け入れるための死闘を行っている。体重は12㎏を下回っている。ソウル大病院小児青少年科 キム・ギボム教授は「当時、移植手術をしなければ非常に危険だっただろう」としながら「ヒョンビンの状態があまりにも良くなく脳損傷も憂慮されているが、希望を持って回復を見守っている」と話した。

危急な手術は行ったものの、イム氏はまだ病院費を払えずにいる。ヒョンビンが昨年12月に入院した後に請求された病院費は1億1100万ウォンで、この内、医療保険と小児希少病支援額などを除きイム氏が払わなければならないお金は3600万ウォンに及ぶ。だが、イム氏はこの間の病院費と生活費のために3000万ウォン余りの借金をしている状況だ。ヒョンビンが祖父(69)が病院費の足しにと言って駐車管理の仕事を始めたが月給は100万ウォンにもならない。

それでもイム氏は「今はヒョンビンが私の人生の全て」と話す。「ヒョンビンが元気になれば退院し手を打ちながら本当に楽しく暮らせるでしょう。ヒョンビンがもう少し頑張ってくれたらいいですね。」

14日、ヒョンビンは心臓が止まり再び動き出してから初めて物理治療を受け自分の力で拍手した。だが、喜びもつかの間、15日午後にはヒョンビンが移植を受けた心臓に穿孔が発見される応急状況が発生し、ヒョンビンは再び手術室に入った。    イム・ジソン記者 sun21@hani.co.kr

ホン・ソクチェ記者
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/463583.html 訳J.S