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‘ウォン・セフン国家情報院’, 軍事政府時代に逆走行 危険

原文入力:2009-02-11午後07:39:20
国家情報院法改正意志…1961年に反復記号(D.C)

ソン・ハンヨン記者

←10日午前ソウル,汝矣島,国会情報委員会ウォン・セフン国家情報院長候補者人事聴聞会 パク・ジョンシク記者anaki@hani.co.kr

我が国情報機関は‘政権の下手人’として出発した。5・16クーデター直後の1961年6月10日、中央情報部法を根拠に国家再建最高会議直属の中央情報部が作られた。中央情報部はパク・チョンヒ大統領の永久執権のために政治工作をはばからなかった。

第5共和国で国家安全企画部と名称が変わったが不法政治査察・政治介入は消えなかった。キム・デジュン政府はまた国家情報院と名前を変えた。しかし不法盗聴慣行は続いた。やっとノ・ムヒョン政府にきて国家情報院が政権の下手人という汚名を脱し始めた。

そのような脈絡でウォン・セフン国家情報院長候補者の去る10日の人事聴聞会発言は非常に危険な側面がある。二種類だ。最初に、政治情報収集が避けられないと言った点。二番目、国家情報院職務範囲を‘現実化’すると言った点。

Sライン核心…パク・チョンヒに心から服従 キム・ヒョンウクを座らせた格好

国家情報院職員らは院長を‘絶対者’に例える。‘院長の関心事’が何なのかにより職員らの活動強度と幅が決定されるということだ。ウォン候補者が院長になれば、国家情報院職員らの政治情報収集活動は強化されるほかはない。しかもウォン候補者は‘Sライン’(ソウル市出身)人脈の象徴的人物だ。例えるならパク・チョンヒ前大統領がキム・ジョンピルやキム・ヒョンウクのような‘革命同志’を座らせたのと同じだ。キム・ソンホ院長の時から再開された‘単独報告’がはるかに頻繁になる可能性が高い。大統領と情報機関長の‘単独面談’活性化は国政を大きくわい曲しかねない。

法律家の代わりに行政家…合法より効率優先

ウォン候補者は法律家ではなく行政家出身という点にも注目しなければならない。法律家は合法と不法を先に問い詰める。行政家は効率性を最優先価値と感じる。検察出身のハンナラ党のある議員は11日「歴代政権で国家情報院長に法律家をたびたび任命したのは国家情報院の不法活動を遮断するためであった」として「キム・ソンホ,現院長もそのような枠を守って仕事をした」と評価した。彼は「‘ウォン・セフン国家情報院’でそのような原則が揺れる可能性がある」と憂慮した。

国家情報院法改定意志…1961年に反復記号

ウォン候補者の‘職務範囲現実化’発言は国家情報院法改定意志を明らかにしたものと見られる。

ハンナラ党は昨年11月6日、国家情報院の職務範囲を‘国家安全保障および国益に重大な影響を及ぼす国家政策の樹立に必要な情報’に大幅拡大する‘イ・チョルウ法案’を提出し党内外の反対にぶつかった。代わりに親パク連帯のソン・ヨンソン議員が12月23日提出した法律案を‘事実上のハンナラ党案’と宣言した状態だ。‘ソン・ヨンソン法案’は職務範囲を‘国家安全保障に関連する情報とテロ,国際犯罪組織,産業技術保安に対する情報’と規定した。イ・チョルウ法案から‘政策’という単語を除いたのだ。

ハンナラ党はこれさえも当分はゴリ押しするつもりがない。国家情報院で仕事した経験があるホン・ジュンピョ院内代表は、国家情報院法改定案を最初から‘理念法案’に分類した。2月臨時国会の重点処理法案にも含ませなかった。

だがウォン・セフン国家情報院長就任後、イ・ミョンバク大統領に国家情報院法の改定必要性を説得することに成功するならば事情が変わる。放送法と同じようにイ・ミョンバク大統領がハンナラ党を‘突付いて’押せばハンナラ党の態度は変わる可能性が高い。

国家情報院が‘ソン・ヨンソン法案’や‘イ・チョルウ法案’を通過させるのに成功すれば虎が翼をつけたようなものになる。国家情報院は1961年中央情報部という名称で創設された当時、職務を非常に包括的に規定して63年法改正時、‘国外情報および国内保安情報’として職務を限定する列挙主義に切り替えた。以後、職務範囲を括弧内に列挙する‘列挙主義’を維持したものの、94年安全企画部法改正の時に今のように‘対共・対政府転覆・防諜・対テロおよび国際犯罪組織’と列挙対象を増やす程度の制度整備をしてきた。

最近‘イ・チョルウ法案’や‘ソン・ヨンソン法案’は列挙主義の代わりに最初から‘包括主義’を導入し国家情報院の職務範囲を大幅拡大しようということだ。ウォン・セフン候補者の発言も同じ脈絡だ。

ソン・ハンヨン選任記者shy99@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/338219.html

原文: 訳J.S