本文に移動

ロボット英才を勉強ロボットにした‘カイストの悲劇’

原文入力:2011-01-12午前08:40:22(1492字)
専門高出身学生 自殺波紋

チョン・ジンシク記者

←ソ・ナムピョ カイスト総長の政策に対するアンケート調査





多様な人材選んでおき画一的成績競争に追い立て
単位未達・4年以上在学は年間1500万ウォン‘授業料爆弾’

 "学告(学事警告)受ければ人間扱いも受けられません。"

8日、大田儒城区のカイスト(KAIST・韓国科学技術院)構内で専門系高校出身‘ロボット英才’として知られたチョ・某(20・1学年)氏が自ら命を絶った事件と関連して、潜在力のある人材を枠にはめた成績競争で圧迫する現行学事運営に欠陥があるのではないかという指摘があふれている。

批判の焦点は2009年から施行した入学査定官制選考に集中している。カイストは多様な才能を持つ学生たちを選ぶとして、チョ氏など150人を書類選考・面接を経て選抜した。数学・物理・化学の基礎を教える‘ブリッジ(bridge)プログラム’も導入した。チョ氏は2009年9月、ある言論とのインタビューで「(進度について行くのに)生まれて初めて徹夜で勉強している」と訴えもした。だが、数学・科学の比重が大きく、大部分が英語で講義する正規授業ではこれらの学業を支援するプログラムは見当たらない。

亡くなったチョ氏と親しくしていたチョン・某(19)氏は「兄さんは勉強をとても熱心にしていたが、試験では良い点数が出なくて多くのストレスを受けていた」と話した。カイスト自然科学大のある教授は「指導教授制があるが、大学院生でもなく、まだ専攻も決まっていない1学年学部生の学業相談を深く行うことは難しい」と話した。

一定の成績に到達できなかったり、8学期以上にわたり在学する学部生には授業料を差別賦課するなどの‘不利益’を与える制度に対する不満もまた強まっている。この制度は2006年に就任したソ・ナムピョ(75)総長が‘学業を促す’として2007学年度から導入した。単位が3.0(4.3満点)以上 3.3未満ならば期成会費150万ウォン余りを出さなければならず、3.0未満ならば0.01点当たり6万余ウォンを納付しなければならない。学部生が8学期以内で卒業できなければ、その後の学期からは1年に1500万ウォン余りに達する‘授業料爆弾’も甘受しなければならない。学生たちの反発が大きくなり、昨年末 学校側と学部総学生会が協議し授業料負担を減らす側に一部改善がなされたと分かった。

昨年4~7月、大学院総学生会が大学院生900人に尋ねたアンケート調査でも、登録料差別賦課および一定学期(修士3年、博士5年)超過者の授業料賦課政策に回答者の70%内外が否定的な意見を出した。(グラフィック参照)すべての科目を英語で講義することにも反対意見が多かった。

韓国大学教育研究所キム・サモ研究員は「英才教育だけを前面に掲げた結果、結局 人間が手段に従属する結果を産んだもよう」とし「入学査定官制だけを導入し実際の管理はできないうえに、多様な出身学生を選抜しながらもそれに応じた多様なプログラムは用意しなかった責任が大きい」と指摘した。カイスト学部総学生会は13日、学校内のテウル館で再発防止と対策などを議論する公聴会を開くことにした。
大田/チョン・ジンシク記者 seek16@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/458248.html 訳J.S