原文入力:2010-12-03午後11:14:43(1684字)
100% 無力化失敗すれば…想像を超える不安 現実に
クォン・ヒョクチョル記者
←北韓の砲撃で民家と商店街が焼け落ちた仁川、甕津郡、延坪島で2日午前、ある住民がこわれた窓枠を直している。軍当局は延坪島で砲射撃訓練を再開する方針であり、依然緊張が続いている。 延坪島/イ・ジョンチャン先任記者 rhee@hani.co.kr
延坪島砲撃以後‘北韓が首都圏にも長射程砲を撃つかもしれない’という憂慮が出てきている。北韓人民武力部偵察総局のある幹部が、北側が今月中に京畿道を目標にした新たな砲撃をすると話したと日本<東京新聞>が2日‘北韓情報に精通した消息筋’を引用し報道した。
軍当局も3日、こういう可能性に備え西部戦線に集中配置された北韓の長射程砲無力化対策を点検していると明らかにした。
北韓軍が休戦ライン付近に配置した各種砲は1万門余りと知らされた。この内、首都圏まで砲弾が届くほどに射距離が長い北韓の長射程砲は西部戦線に170㎜自走砲200門余り、最大射程距離が60kmの240㎜放射砲200門余りほどと伝えられている。したがって北韓長射程砲は京畿北部、ソウル全域、果川・安養・始興まで攻撃することができる。
軍当局は北韓の長射程砲が1時間に最大1万7000発を首都圏に撃つことができ、、その場合には市民と軍人325万人が被害を受ける恐れがあると分析している。だが、軍当局はその程度の大規模被害は発生しないと見ている。325万人の被害は北韓の長射程砲攻撃の兆しを韓・米両国が全く把握できず、北韓の長射程砲が1時間にわたり何の制止も受けずに継続攻撃をするという2つの‘非現実的’仮定を前提にしているためだ。
韓・米両国軍は1990年代初期から有事の際に北韓長射程砲を無力化する‘対火力戦’対策を準備してきた。軍関係者は「狭い島である延坪島に対する攻撃とは違い、北韓が面積の広い首都圏に長射程砲攻撃をしようとすれば、休戦ライン一帯のすべての砲台で一斉に始めなければならない」とし「長射程砲攻撃を始めようとすれば休戦ライン付近の各砲台で攻撃を準備する兵力が何日か前から明確に多くなる」と話した。170㎜自走砲の運用には12人、240㎜放射砲の運用には6人が必要であり、北韓が400門余りの長射程砲を運用しようとすれば、砲台運用兵力だけで3600人余りが必要だ。その程度の兵力が普段と違った動きを見せ、北韓軍部隊間の通信量が急増すれば韓・米の軍事衛星や偵察機などが事前に攻撃の兆しを捕捉できると知られた。
北韓の攻撃が差し迫ったという明らかな証拠だけが確保されても、北韓長射程砲を無力化させる‘攻勢的対火力戦’が始まる。洞窟にある北韓軍長射程砲の入口が開かれ長射程砲が外に出てくれば、韓・米の戦闘爆撃機と砲兵(K-9自走砲、多連装ロケットなど)が攻撃を始め、長射程砲洞窟陣地を崩壊させることになっている。
北韓軍が破壊されなかった長射程砲で首都圏に砲撃を加えてくれば、韓・米の対砲兵レーダーが長射程砲の砲台位置を捜し出し攻撃する‘対応的対火力戦’を繰り広げることになる。韓・米は通常、対火力戦に必要な北韓の長射程砲位置情報を常に収集している。これを土台に韓・米両国軍はどんな方法でどんな長射程砲を破壊するか、あらかじめ命令を下しておく‘統合任務命令書’を作成してある。
軍当局は延坪島とは異なり首都圏を威嚇する北韓の長射程砲は、事前に相当部分の無力化が可能だと説明する。だが、韓・米の攻勢的対火力戦にも拘らず生き残った北韓長射程砲がソウル市内に砲弾を撃つならば、ソウル市民が感じる衝撃と恐怖、経済に及ぼす悪影響などは想像を超越する水準になりうる。
クォン・ヒョクチョル記者 nura@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/452052.html 訳J.S