原文入力:2010-11-09午後07:53:58(1526字)
報告書 引き出し‘あき缶コンピュータ’にスリ替えも
総理室、コンピュータ証拠隠滅 奇想天外
キム・テギュ記者
←デガウザー(Degausser)試演場面. ニューシス
ソウル、世宗路の政府中央庁舎、昌成洞別館4階の国務総理室公職倫理支援官室(支援官室)。一時‘暗行(隠密)監察班’と呼ばれ公職社会を震わせたが2010年7月上旬、こちらには不安感だけが漂っていた。国会と言論を通じKBハンマウム代表キム・ジョンイク(56)氏を不法査察した事実が知らされるや総理室は自主調査を経て検察に捜査を依頼した。不法査察事実が世の中に明らかになるのは時間の問題のようだ見えた。
チャン・某(37・不拘束起訴)支援官室企画総括チーム主務官は7月5日明け方早く出勤した。直属上官のチン・ギョンナク(43・拘束起訴)企画総括課長の指示どおり支援官室コンピュータ ハードディスクの保存資料を完全に削除するためだった。チャン主務官は午前6時30分に事務室でイレーザープログラムをダウンロードし携帯用USBメモリーに保存した。‘イレーザー’はハードディスク ファイルだけでなくインターネット ログ記録と電子メール関連資料まで全てを削除するプログラムだ。チャン主務官はダウンロードしたイレーザーを点検1チーム員らのコンピュータ9台に次々挿して資料削除を始めた。‘確認必要事項(KBハンマウム).hwp’、‘ナム・ギョンピル議員内密調査報告.hwp’等の査察資料が消された。作業は午前中に終わった。検察が特別捜査チームを設け捜査に着手したまさにその日だ。
政府中央庁舎中で行われた組織的な証拠隠滅はここで終わらなかった。チャン主務官は2日後の7日、支援官室コンピュータ ハードディスクの内容を永久削除する追加作業に入った。チャン主務官は大統領府雇用労使秘書官室チェ・某行政官から不法携帯電話を受け取った。彼はこの電話で水原のある業者に永久削除を依頼した。ハードディスクを‘デガウザー’という装備に入れれば強力な磁力でデータを完全に消す方式だった。チャン主務官は支援官室のハードディスク4ヶを本体から取り外し、水原へ行った。ハードディスク1ヶの資料が永久削除されるには40秒もかからなかった。チャン主務官は再びソウルに戻り、不法携帯電話をチェ行政官に戻した後、ハードディスクを何事もなかったようにコンピュータ本体に再び組み入れた。検察の支援官室押収捜索は2日後の9日になされた。
証拠隠滅にはデガウジングなどの先端技術だけでなく、古典的な方法も動員された。点検1チーム員のクォン・某(39・不拘束起訴)氏は、キム・チュンゴン(54・拘束起訴)チーム長から渡された‘キム・ジョンイク氏虚偽事実流布件 処理結果報告書’を直接持ち歩いたり家に隠して置いた。また、事務室で使った自身のコンピュータを外へ持ち出しハードディスクの損傷した‘あき缶コンピュータ’を自身の机に載せることすらした。
検察は支援官室が組織的に行った証拠隠滅の糸口は捕らえたが、これを指示した人など‘上層部ライン’は明らかにできなかった。 「チン課長の指示を受けた」というチャン主務官の主張に「そのようなことはない」 と言うチン課長の反論が出てきたが、これをひっくり返すだけの追加証拠を捜し出すことができなかったというのが検察の説明だ。
キム・テギュ記者
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/447863.html 訳J.S