原文入力:2010-11-04午後07:51:28(1644字)
2007年-2010年 比較してみれば
チョン・ウンジュ記者
米国側要求で始め、米国が願う時に終わり
"譲歩ない" と言いながら タジタジ 昨日から終盤 再協議
チェ・ソクヨン通商交渉本部自由貿易協定(FTA)交渉代表とウェンディ・カトラー米国貿易代表部(USTR)代表補が4日午前からソウル、都染洞の外交通商部庁舎で韓-米自由貿易協定の争点懸案妥結のための公式‘実務協議’に入った。今回の交渉は米国産牛肉と自動車の韓国市場進入拡大を議題として扱う上に、米国側の要請により具体的な内容と日程が徹底して‘非公開’で進行しており‘屈辱的な密室交渉’という批判が出ている。
両国の交渉団は5日まで2日間の実務協議を進行する計画だが、必要な場合、週末まで期限を延長した後、来週初めに通産長官会談日程を定めると明らかにした。今回の協議で最終妥結案を導き出すという意志を示したわけだ。先立って李明博大統領とバラク・オバマ米国大統領は来る11~12日、主要20ヶ国(G20)ソウル会議で会う以前にFTA懸案を解決すると強調してきた。
米国中間選挙などを理由に具体的な要求事項を明らかにしなかった米国は、今回公式提案を出すと発表された。外交通商部は具体的な内容については公開を拒否した。外交部関係者は「来週初めの通産長官協議で最終妥結案が出てくれば交渉内容を(言論に)公開する計画」とだけ話した。
韓-米FTA‘再協議’がこのように米国の一方的な要求で非公開でなされるということにより‘密室・屈辱交渉’が反復されているという批判が出ている。2007年6月にも米国の要求どおりに韓-米FTA協定文が修正された前歴があるためだ。
両国の通商代表は2007年4月2日、韓-米FTA交渉妥結を公式宣言したが、米国議会が民主党の‘新通商戦略’を反映し、労働・環境・医薬品・投資など7分野に対し再交渉しろと提案した。これに伴い、同年6月21~23日に両国は追加交渉に入り、米国要求をほとんど全て受け入れ協定文に反映した。今回も両国は米国が提示した牛肉と自動車分野のみに交渉議題を制限している。一部野党議員らが投資家-国家訴訟制(ISD)等、わが方から見た‘毒素・不平等条項’も議題に上げることを提案したが、政府は "再協議ではない" という理由で受け入れなかった。
韓-米FTA交渉が米国主導という点は、交渉期間にもあらわれている。G20首脳会議を再協議締め切り期間に定めたのはオバマ大統領だった。
彼は去る6月26日、カナダ、トロントでの韓-米首脳会談で「11月(G20首脳会議参加のために)訪韓する時、両国の実務作業が終えられればそれから数ヶ月以内に協定を議会に提出する」と明らかにした。2007年4月2日に交渉妥結を宣言したのも、再協議を通じ6月30日に正式署名したのも、米国の通商手続きである‘貿易促進権限’(TPA)期間を守るためのものだった。
こういう‘密室・屈辱交渉’が反復されるのは、通商官僚が交渉を主導しても問題のない国内通商手続き法の弱点のためだという指摘が多い。米国議会とは異なり、我が国の国会は通商政策決定過程で事実上権限がない。通商交渉権を委任された米国貿易代表部は、議会の意見を受け入れ再協議議題として牛肉と自動車分野を提案したが、わが政府は国内利害関係者はもちろん国会の意見収斂手続きも経ずに再協議を進行することができるようになっている。去る2008年の18代国会開院時、ハンナラ党を含む交渉団体は通商手続き法を年内に制定することにしたが、その約束は3年を超えて守られていない。
チョン・ウンジュ記者 ejung@hani.co.kr
原文: 訳J.S