原文入力:2010-10-02午前01:05:10(1620字)
装備開発者 "装備前面の狭い地域だけに広がるという警察説明は嘘"
ソウル大によるシミュレーションの結果 "都心高層建物で音が増幅され被害が一層拡大"
イム・ジソン記者、ホ・ジェヒョン記者
←警察が新しく導入した鎮圧装備‘指向性音響装備’(音響大砲)を1日午後、ソウル、東大門の第1機動団運動場で試演会を開き、言論に公開した。32メートル道路で騒音度を測定した警察官らが耳をふさいでいる。イ・ジョンチャン先任記者
1日警察が‘指向性音響装備’の試演会を開くなど、安全性論難(<ハンギョレ> 9月28日付9面)の鎮火に出たが、この間 警察が装備に対し説明してきた資料は偽りだという主張が出てくるなど論難がさらに強まる展望だ。特に専門家たちは人に対して使う場合、安全か否かに対する検査がきちんとなされておらず、この装備に露出した人々の脳や眼球などが深刻な損傷を受けかねないと憂慮している。
警察はこの日午後、ソウル、中区、新堂洞のソウル警察庁機動本部で‘集会・示威の時、安全管理のための長距離音響装備試演会’を開き、該当装備の安全性を強調した。警察は「不法暴力デモや都心道路占拠時に警告音響を送出しデモ隊の接近を防げ、警察とデモ隊の物理的な衝突も最小化することができる」と効用性を強調した。また、安全性論難についても「該当装備はソウル大電気コンピュータ工学部ニューメディア通信共同研究所に依頼し安全性を検討した」と明らかにした。
だが、この研究所のソン・グェンモ教授は<ハンギョレ>の確認要請に対し 「米国産と国産2つの製品に対する性能試験をしただけで、人と関連した安全性評価は全くしなかった」と明らかにした。彼は続けて「人が120db(デシベル)以上の音響に1秒も露出してはならないということは基本」と話した。ソン教授は今回、警察の要請を受け指向性音響装備の性能試験を担当した。
実際にこの日の試演会のある参席者は「鋭い物体が鼓膜にささるような感じで、音波を聞いた後 3時間余り 頭痛が続いた」と話した。また、試演に参加した一部警察幹部らも耳をふさぎ苦痛をこらえる姿が見えた。
指向性音響装備開発に参加したある開発者は<ハンギョレ>との通話で「指向性音響装備の前面、狭い地域だけに音が広がるという警察の説明は偽り」として「150dbの音響を前面へ撃つなら装備後方にも100db以上の音が広がるので、音響を撃つ人も鼓膜保護対などを着用しなければならない」と話した。彼はまた「指向性音響装備で攻撃音響をまき散らす場合、鼓膜だけに影響を与えるのではなく脳・眼球など人の臓器を揺るがし身体的・心理的衝撃を受けることになるので、一般騒音基準だけで この装備の安全性を判断してはいけない」とし 「この装備が都心で民間人に向かって使われてはならないと考える」と話した。
一方、ソウル大で今回導入予定の指向性音響装備の都心作動シミュレーションを実施した結果‘都心では高層建物に遮られた音がより一層反射・増幅されながらその被害がより大きくなる’という分析も出てきたことが分かった。特にガラス貼りの建物の場合、音響増幅規模がより大きくなり、デモ隊を相手に撃った‘音響爆弾’が周辺建物内にいる人々にも被害を与えかねないという診断が出てきたと伝えられた。
これと関連して、オ・チャンイク人権連帯事務局長は「人体有害性が検証されておらず、カナダの裁判所も使用を制限した指向性音響装備を我が国に性急に持ってくる理由がない」と話した。
イム・ジソン記者 sun21@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/441807.html 訳J.S