京畿道水原(スウォン)で開かれたアジアサッカー連盟(AFC)女子チャンピオンズリーグ(AWCL)の決勝戦で優勝カップを掲げた北朝鮮の「ネゴヒャン(私の故郷)女子蹴球団」が24日、北朝鮮に帰った。北朝鮮選手団が韓国を訪れたのは8年ぶりであり、北朝鮮が南北関係を「敵対的な二国家」と宣言して以来初めての訪韓だったが、南北関係の緊張を緩和する糸口となるにはその影響が限られているとみられる。ただし、今後、非政治的な分野を中心に南北の接触が拡大する可能性があるという見通しもある。
ネゴヒャン女子蹴球団の選手とスタッフ35人はこの日、7泊8日の日程を終え、仁川国際空港から北京行きの飛行機に乗って出発した。17日の入国時と同様、選手たちは無表情で見送りに出た市民団体の会員たちの前を通り過ぎた。
サッカー大会期間中、北朝鮮は「二国家」という基調に沿って対応した。20日に「水原FCウィメン」との準決勝で勝利した後、北朝鮮官営「労働新聞」は試合が「韓国」で開催されたという事実以外、韓国に関するニュースは報じなかった。同紙はこの日の決勝戦に関する報道でも、「(選手たちが)収めた誇らしい試合の成果は、国中の人民に勝利の信念と大きな鼓舞的な力を与えている」とし、国内の結束に焦点を当てた。23日、ネゴヒャン女子蹴球団の優勝後に開かれた記者会見では、韓国の記者が質問の中で「北側」という表現を使ったところ、リ・ユイル監督が「国名を正しく呼ぶべきだ」と不快感を示し、そのまま記者会見場を去る一幕もあった。
国家安保戦略研究院のキム・ボミ北朝鮮研究室長は22日、「『北朝鮮のネゴヒャン女子蹴球団』の訪韓に関する評価と示唆点」という報告書で、「北朝鮮女子サッカーチームの訪韓が南北関係の転換につながる可能性は限られている」とし、 「北朝鮮が民族という概念を薄め、国際ルールの枠組みの中で南北関係にアプローチしているだけに、韓国の北朝鮮政策も変化した現実に合わせて現実的に再編されなければならない」と述べた。
ただし、ネゴヒャン女子蹴球団の訪韓が、スポーツをきっかけに他の分野での接触を増やす出発点になり得るという期待もある。北韓大学院大学のヤン・ムジン碩座教授は、「今回の選手団の訪韓は、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の決断がなければ実現しなかっただろう」とし、「非政治的な分野であっても南北の接触が拡大する可能性を示している」と語った。