米国のケビン・キム駐韓大使代理は20日、韓米同盟に関して「我々は域内の挑戦課題が進んでいることを認識し、共に協力して対応していかなければならない」と述べた。特に、「最近、西海(ソヘ)で起きていること」に触れ、韓国の原子力潜水艦の建造を承認することで「このような挑戦課題に対応することにした」とも語った。事実上「中国」けん制に韓国が参加するよう圧力を加えたものとみられる。駐韓中国大使館は「仲たがいさせたり難癖をつけたりはしないでほしい」とし、不快感をあらわにした。
ケビン・キム大使代理はこの日、韓米議員連盟が開催した第1回韓米外交フォーラムの基調演説で、「私たちの相互繁栄は安定的な安保環境に基づいている」として、このように述べた。これと関連して「最近西海で起きていることを見ればよく分かる」とし、「それでドナルド・トランプ米大統領と李在明(イ・ジェミョン)大統領が韓米同盟を現代化し、韓国の国防費を増額し、原潜のような新しい能力を導入して挑戦に対応することにした」と語った。
キム大使代理が言及した「西海で起きていること」は、中国が西海の韓中暫定措置水域(PMZ)に無断で構造物を設置したことを指摘したものとみられる。これに先立って韓国を訪問したダリル・コードル米海軍作戦部長が、韓国の原潜は「中国抑止に活用されるだろう」と述べたことの延長線上にあるといえる発言だ。コードル作戦部長はさらに「韓国は模範的な同盟」だとし、「進んで国防費を投資し、自主負担を背負い、朝鮮半島に引き続き駐留する駐韓米軍を支援し続ける同盟であるため」だと繰り返し強調した。
キム大使代理はまた、14日に韓米両国が発表した関税・安保関連ジョイント・ファクトシート(共同説明資料)について、「この歴史的文書は両国関係がどれほど包括的なのかを示している。両国関係のすべての部分を取り上げている」と評価した。それと共に「韓米の未来が双方にかかっているという認識から生まれたもの」だと述べた。
駐韓中国大使館はこの日の午後、「米国官僚の誤った発言に対する中国大使館報道官の質疑応答」という題の文書を発表し、「駐韓米国大使館大使代理と米軍高位官僚の関連発言に留意し、驚きと不満を表明する」という立場を示した。
駐韓中国大使館はこれと関連し、「先日、中米、中韓、韓米首脳は韓国で会談を行った」という点を指摘し、「米国側の官僚の発言は指導者たちが合意した精神に合わない」と述べた。それと共に「米国側が中米、中韓、韓米関係を助けることを大いに行い、仲たがいさせたり難癖をつけたりしないよう願う」とも語った。