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李大統領「交流・関係正常化・非核化…『END』イニシアチブで対決の終結へ」

登録:2025-09-24 06:34 修正:2025-09-24 07:08
国連総会の基調演説 
「対話で敵対の時代を終わらせ  
平和共存・共同成長の新時代を」 
「内乱克服した民主主義の底力 
韓国のものであると同時に全世界のもの」
李在明大統領が9月23日(現地時間)、米ニューヨークで開かれた第80回国連総会で演説している/AP・聯合ニュース

 李在明(イ・ジェミョン)大統領は初めての国連総会の基調演説で、「交流(Exchange)-関係正常化(Normalization)-非核化(Denuclearization)」という朝鮮半島和平プロセスを提示した。李大統領はこれに各段階を意味する英単語の頭文字を組み合わせて「END(イーエヌディー)イニシアチブ」と名付けた。保守政府が一貫して強調してきた「先に非核化」基調から抜け出し、交流を通じた信頼回復で互いに対する脅威を減らすと同時に、最終目標である朝鮮半島の非核化のために「凍結-削減-非核化」の漸進的手続きを踏んでいこうという意味だ。

 23日(現地時間)、就任後初めて米ニューヨークの国連の舞台に立った李大統領は「『END』を中心とした包括的対話によって、朝鮮半島で敵対と対決の時代を終結(END)し、平和共存と共同成長の新時代を開いていかなければならない」と述べた。李大統領は「大韓民国政府は、相手の体制を尊重し、いかなる形の吸収統一も追求せず、一切の敵対行為をする意思がないことを改めて明確にする」とし、「この3つの原則に基づき、まず南北間の不必要な軍事的緊張と敵対行為の悪循環を断ち切りたい」と述べた。

 北朝鮮が韓国政府の先制的平和措置に応じていないにもかかわらず、緊張緩和のための努力を続けていくという点も明確にした。李大統領は「南北間の交流・協力を段階的に拡大することで、朝鮮半島で持続可能な平和の道を開いていく」とし、「南北関係の発展を追求しながら、朝米間をはじめとする(北朝鮮の)国際社会との関係正常化の努力も積極的に支持し協力する」と述べた。

 非核化と関連しては「厳重な課題に違いないが、短期間では解決できないという冷徹な認識を土台に、現実的で合理的な案を模索しなければならない時期」だとしたうえで、「核とミサイル能力の高度化の『中断』から始め、『縮小』の過程を経て、『廃棄』に到達する実用的・段階的解決法に向けて国際社会が知恵を集めなければならない」と強調した。この3段階は、李大統領が先日言及した「交流(核能力の高度化の中断)-関係正常化(核能力の縮小)-非核化(核廃棄)」の和平プロセス3段階に相応するものとみられる。金大中(キム・デジュン)政権時代から続いてきた朝鮮半島和平プロセスの新しいバージョンといえる。

 李大統領は今回の演説で、韓国が12・3内乱の危機を克服し、民主主義を回復したという事実も強調した。李大統領は「昨冬、内乱の闇に対抗して大韓民国の国民が成し遂げた『光の革命』は、国連精神の輝かしい実現を見せた歴史的現場だった」とし、「大韓民国が見せた驚くべき回復力と民主主義の底力は大韓民国のものであると同時に、全世界のものになるだろう」と話した。

 李大統領は、今回のニューヨーク訪問を機に、フランス、イタリア、ウズベキスタン、チェコ、ポーランドなど、まだ首脳会談をしていない国の首脳らと2国間会談を行う方針だ。先月首脳会談を行った米国や日本とは、今回は別途会談を行わない。

ニューヨーク/シン・ヒョンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/1220350.html韓国語原文入力:2025-09-24 02:44
訳H.J

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