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【独自】特検、昨年の総選挙の「旧統一教会韓鶴子文書」確保…「義人探して投票せよ」

登録:2025-09-23 23:08 修正:2025-09-24 07:16
旧統一教会の韓鶴子総裁が今月17日午前、ソウル鍾路区のKT光化門ビルウェストに設置されているキム・ゴンヒ特検の事務所に出頭している=チョン・ヨンイル先任記者//ハンギョレ新聞社

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領夫人のキム・ゴンヒ女史の疑惑を捜査しているミン・ジュンギ特別検察官(特検)チームは、昨年4月10日の国会議員選挙の際に旧統一教会の指導部が韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁に対し投票に関する事項を書信で報告していたことを確認した。ただし旧統一教会は、旧統一教会に有利な政治家に対する支持方針は「政教癒着」の根拠にはなりえないとの立場を取っている。

 23日のハンギョレの取材の結果、特検チームは、4月の総選挙の際に韓総裁が「私たち(旧統一教会)の政策を支持する義人を探して投票すべき」とたきつける文書を確保したという。このような指針に対し、旧統一教会指導部は「義人を探して投票した」、「総裁の意向を承った」などと書信報告をおこなっていたことが確認された。特検チームはこのような内容を、22日の韓総裁の拘束令状実質審査でも「政教癒着」の証拠として提示したという。旧統一教会指導部は尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の当選が確定した2022年の大統領選挙の翌日、韓総裁に「天が祝福した候補が当選した」などとする書信報告をおこなってもいる。

 韓総裁側は「国内政治には関心がない」と主張している。また「国民の力」のクォン・ソンドン議員や「コンジン法師」ことチョン・ソンベ氏に金品を渡した同教団のユン・ヨンホ元世界本部長の活動も知らなかった、ユン元本部長が旧統一教会から解任されてからは交流もなかった、との主張を展開してきた。これに対して特検チームは令状実質審査で、書信報告を根拠に、ユン元本部長の解任後の昨年の総選挙でも、韓総裁は「国民の力」を支援したと反論したという。同党に対する支援はユン元本部長個人の逸脱ではなく、韓総裁の意向によるものだったとの趣旨だ。あわせて特検チームは令状実質審査で、このような活動について「国会掌握」、「国政壟断の試み」などと規定したという。韓総裁は、ユン元本部長と共謀してクォン議員とチョン・ソンベ氏に旧統一教会の抱える懸案の解決の見返りとして金品を渡した容疑で拘束されている。

 だが韓総裁側は、書信報告そのものを「政教癒着」とみなすのは無理があるとの立場だ。教団指導部が旧統一教会の政策に友好的な政治家への投票を勧めるのは当然、との趣旨だ。また韓総裁は、ユン元本部長の政治的交流や金品の供与のことはまったく知らなかったと主張している。

チャン・ヒョヌン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1220336.html韓国語原文入力:2025-09-23 19:41
訳D.K

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