内乱事件を捜査するチョ・ウンソク特別検察官(特検)チームは14日、拘束収監後に特検の調査を拒否し続けている尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領に対し、強制拘引を試みたが、尹前大統領の拒否で実現しなかった。特検チームは15日、強制拘引を再び試みる計画だ。
パク・チヨン特検補は同日、記者団に対し、「矯正当局から、特検の引致指揮を事実上遂行するのは難しいという連絡を受けた」とし、「それなりに最善を尽くしたが、尹前大統領が全く応じず、収容室を出ることを拒否しており、前職の大統領であることを踏まえ(拘置所側が)強制的な物理力を行使するのは難しく、困惑しているという趣旨だった」と説明した。さらに「特検はソウル拘置所長に明日午後2時までに被疑者尹前大統領を引致するよう再度指揮する公文書を送る予定」だと述べた。
特検チームは、尹前大統領に同日午後2時までにソウル高等検察庁に出席し、取り調べを受けるよう通知したが、尹前大統領は特に理由書も提出せず取り調べに応じなかった。これに対し特検チームは同日午後2時頃、ソウル拘置所長に午後3時30分までに尹前大統領を引致するよう指揮したが、尹前大統領がこれを拒否したことで、調査は実現しなかった。
パク特検補は尹前大統領が取り調べを拒否することについて、「尹前大統領は長い検事在職時代に刑事司法システムの一軸として拘束捜査の取り調べについて誰よりもよく知っている方なので、さらに納得がいかない」としたうえで、「拘束令状により拘束された被疑者の引致指揮は、拘束令状に伴い予定された当然の手続きだ。被疑者の意思によって左右されるようなものではない」と述べた。パク特検補は「拘置所への出張取り調べを検討しているか」という質問に「キム・ゴンヒ女史に対し(検察が)訪問取り調べを行った時、社会的に非難世論が高まった」とし、「拘束されや被疑者に対する訪問取り調べはそれと変わらない」と答えた。さらに「拘束起訴された場合、法廷に出席することも拘束令状によって行われる」とし、「(特検の取り調べを拒否することは)出廷拒否と同じ状況」だと述べた。