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尹前大統領「弁護士を見つけるのが難しい」…「十分に払えば」いるはず

登録:2025-07-12 01:45 修正:2025-07-12 13:04
側近のソ・ジョンウク弁護士「世間の人の心にそういうところがある」
尹錫悦前大統領が9日、ソウル瑞草区のソウル中央地裁での拘束前被疑者尋問(令状実質審査)の終了後、同地裁を後にしている=写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

 10日に再拘束された尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領が、令状実質審査で「弁護士も見つけるのが難しい」と述べたことが伝えられる中、現職の弁護士たちがその理由を分析している。

 ソル・ジュワン弁護士はこの日のYTNラジオ「シン・ユルのニュース真っ向勝負」でのインタビューで、「尹前大統領が自分は孤立無援だ、弁護士を見つけるのも難しい、キム・ゴンヒ氏も弁護士探しに苦労している(と述べたといわれるが)どう思うか」と問われ、「ひとまず大手ローファームはやらないだろう」との考えを述べた。

 ソル弁護士は「(大手ローファームは)政治的な事件にできるだけ関与しないようにしようとしているし、とりわけ前政権に関する事件ではないか。(現政権と)同じ党でもないし…。このようなケースでは、大手ローファームにいたとしても知人の弁護士が出てきて独立的にすることはあるが、さてどうなるか」と答えた。

 同氏は、ただし「弁護士費用を十分に払えば引き受けそうな人はいる」と話した。そして「(だが)私が知る限りでは、先に憲法裁判所で(罷免事件に)対応する過程でも、尹前大統領を弁護した弁護人たちには、報酬を十分に受け取った方はほとんどいないようだ」とし、「形式的に受け取っただけのようだ」と主張した。

 ソル弁護士は「尹前大統領側が政治的な対応をする弁護士を選任したのではないか」として、「むしろ法理的に細かく検討しながら対応する弁護士を探した方がよいのではないか」と述べた。

 先にJTBCなどの一部のメディアは、尹前大統領が9日に行われた拘束前被疑者尋問(令状実質審査)で「今、多くの人が私との連絡を断っている」、「弁護士も見つけるのが難しい」と述べたと報道している。裁判所に「弁護士求人難」を訴えたというのだ。令状実質審査には尹前大統領の弁護人として、尹錫悦政権で放送通信委員長などを務めたキム・ホンイル弁護士をはじめとして、チェ・ジウ、ソン・ジンホ、チェ・ミョンソン、ペ・ボユン、ユ・ジョンファ、キム・ゲリの各弁護士が出席した。

 同じ番組で、ユン・ギチャン弁護士は「特検のブリーフィングを見ると70年代のブリーフィングのようだ。弁護士は怖くてできないだろう」と述べた。ユン弁護士は「捜査機関があそこまでやるケースはきわめてまれ」だとし、「そのような状況において考えると、弁護士として引き受けるのは難しい」と述べた。ユン弁護士は「しかもこのような大きな事件はそれに専念しなければならないので、他の事件を担当できない」として、「様々な経済的な理由、そして時局事件のようなものだ。だから様々な視線も考慮されたはず」と述べた。

 ソル弁護士も「捜査も捜査だが、裁判まで行うとなると、これからおよそ2年かかる」とし、「最高裁まで(裁判が)続くと、それまで裁判で証人尋問すべきことも多く、そうなれば本当にそれに専念しなければならない。弁護士も食べていかなければならないから(弁護を引き受けるのは容易ではないだろう)」と語った。

 一方、尹前大統領夫妻と近いソ・ジョンウク弁護士は、「直に尹前大統領を弁護するつもりはないのか」と問われ、「弾劾の時に参加を提案されたが、むしろ(私は)放送で助けた方が役に立つのではないかと、このように了解を求め、大統領も理解してくれた」と話した。この日、CBSラジオ「パク・チェホンの一本勝負」に出演したソ弁護士は、「尹前大統領が孤立しているというが、責任を感じることもあるのではないか」という質問に対し、「宰相の家の犬が死んだら弔問客が多くやってくるが、宰相が死んだら誰も来なくなる(権力のある人には媚びるが、その人自身がいなくなると関心がなくなるとの意味)」と答えた。ソ弁護士は「世間の人の心には、少々そういうところがある」と付け加えた。

ソン・ギョンファ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1207505.html韓国語原文入力:2025-07-11 11:47
訳D.K

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