本文に移動

反共、不正選挙、ニューライトで覆われた韓国大統領選「リバクスクール疑惑」

登録:2025-06-03 07:55 修正:2025-06-03 10:32
2日午前、ソウル鍾路区仁寺洞のリバクスクールの事務所前の様子=キム・ヨンウォン記者//ハンギョレ新聞社

 6月3日におこなわれる第21代大統領選挙でインターネット上のコメント書き込みを操作していた疑惑が持たれているリバクスクールが、ニューライトの歴史観から不正選挙論を説きつつ、内乱を擁護する人物や団体と密接な関係を持っていたことが確認された。かつて国家情報院に所属していた反共講師、退役将官、不正選挙論を主張する入試専門家に至るまで、様々な人物がリバクスクールの活動を支援し、活動空間を共有していた。

 リバクスクールのウェブサイトや関連資料などを2日に確認すると、ソン・ヒョスク代表は2017年6月にリバクスクールを設立。朴槿恵(パク・クネ)元大統領の弾劾を機として組織化された「アスファルト右派」諸団体と交流を続けてきたとみられる。自由連帯のキム・サンジン事務総長はソン代表がフリーダムカレッジ奨学会の代表を務めていた時代に、同団体が授与する「愛国者賞」を受賞している。前回の大統領選挙で尹錫悦(ユン・ソクヨル)陣営の市民社会本部長を務めた自由連帯のイ・ヒボム代表も、ソン代表と密接な関係を続けてきたという。

 リバクスクールは反共・ニューライト講演にも関心を持ち、過去に国家情報院に所属していた与党「国民の力」中央研修院のイ・ヒチョン教授とも関係を結んでいた。リバクスクールのポスターからは、イ教授が2019年にリバクスクールで「左派勢力の歴史と戦略戦術」、「文政権の大韓民国破壊」などをテーマとして講演していたことが分かる。イ教授は過激な偏向性と歴史歪曲で物議を醸した『反大勢の秘密、そのゆがんだ肖像』の著者で、同書はウォン・セフン国情院長時代の国情院の職員教育と対国民世論戦に用いられた。リバクスクールは現在、事務所を「全軍救国同志連合会」、「陸士総救国同志会」などと共同使用しているほど、軍の予備役団体とも関係が深い。ソウル鍾路区仁寺洞(チョンノグ・インサドン)のリバクスクールと同じ建物に入居しているある市民は、「リバクスクールの事務所には軍の出身者とみられる高齢者たちがよく出入りしていた」と語った。

 児童や青少年に対する思想教育にも集中していたリバクスクールは、ソウル大峙洞(テチドン)で入試コンサルティング業を営むD社とも頻繁に協力していた。D社とは、リバクスクールでの入試説明会の開催、学童保育教師の研修事業の宣伝などのかたちで協業を続けてきた。入試コンサルティング業者との協力は、リバクスクールの青少年や保護者に対する影響力拡大に重要な役割を果たしたとみられる。D社の代表を務めるC氏はSNSに、ソウル大学で設立された過激保守系の青年団体「トゥルースフォーラム」の定期会合を案内する投稿を複数回おこなってもいる。先月30日には「緊急6・3大統領選挙無効宣言集会」を告知するなど、活発に活動している。C代表のある知人はこの日、ハンギョレに「(C代表は)出版社も営んでおり、それなりに地位のある入試業界の人間だが、このようなことに関わっているとは思わなかった」として、「以前は政治傾向についてはよく知らなかったが、数カ月前に『事前投票はするな、韓国を離れたい』と言っていて驚いた」と語った。

キム・ガユン、パク・チャンヒ、キム・スヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1200755.html韓国語原文入力:2025-06-02 18:22
訳D.K

関連記事