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日本軍「慰安婦」被害者のイ・オクソンさん死去…生存者6人のみ

登録:2025-05-13 06:35 修正:2025-05-13 09:31
日本軍「慰安婦」被害者のイ・オクソンさんが体調の悪化で11日に死去した。享年98。写真は2023年8月12日に京畿道広州のナヌムの家で開かれた2023日本軍「慰安婦」被害者追悼の日の記念式で発言するイ・オクソンさん/聯合ニュース

 日本軍「慰安婦」被害者のイ・オクソンさんが、体調の悪化により死去した。享年98。

 女性家族部は11日、イさんが同日午後8時ごろに城南(ソンナム)の療養病院で亡くなったことを発表した。京畿道広州市(クァンジュシ)の「ナヌムの家」で生活していたイさんは、体調の悪化により、昨年3月から療養病院で過ごしていた。イさんの死去により、韓国政府に登録されている日本軍「慰安婦」被害者240人のうち、生存者は6人となった。生存者の平均年齢は95.6歳に達する。

 1927年(戸籍上は1928年)に釜山(プサン)で生まれたイさんは、14歳だった1942年に中国の慰安所に連れて行かれ、被害にあった。当時、日本軍に刀剣で刺されて手と足に傷跡が残ったほか、殴打された後遺症で聴力が落ち、日常生活に不便を強いられた。解放後も故郷に帰れず中国で暮らしていたが、2000年6月に韓国に戻った。2002年の米国ブラウン大学での講演を皮切りに、20年近くにわたって国外で日本軍「慰安婦」被害の惨状を証言してきた。

 イさんは2016年1月に訪日し、「韓日政府による12・28合意は認められない」との意思を明確にするとともに、日本政府に公式謝罪と法的責任を認めることを求めた。この時、イさんは「私たちは歩くのもつらいのに、なぜここ(日本に)まで来て語るのか考えてほしい。私たちが日本政府にいくら要請しても、うんともすんとも言わない。日本政府はハルモニ(おばあさん)たちがみんな死ぬのを待っている」と語った。

 女性家族部のシン・ヨンスク次官は、イさんの死去について「被害の後遺症による疾患で長く苦労なさりつつも、日本軍『慰安婦』の被害事実を伝えるために積極的に証言活動をされた」として、「また一人の日本軍『慰安婦』被害者を見送ることになり、非常に胸が痛む思いだ」と哀悼の意を表した。

 イさんの葬儀会場は、京畿道龍仁市水枝区(ヨンインシ・スジグ)に位置するスィル楽園京畿斎場の10号室。出棺は14日午前10時。

パク・ヒョンジョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1196897.html韓国語原文入力:2025-05-11 22:40
訳D.K

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