亜熱帯の海に生息する魚が韓国の海で初めて観察された。
国立水産科学院は2日、「今年、韓国の排他的経済水域(EEZ)で水産資源を調査したところ、亜熱帯性魚類の産卵海域の拡大と、新たな8魚種の幼魚の流入を確認した」と発表した。
同院の調査によると、亜熱帯性の魚種であるクロマグロ、スマ、ソウダガツオ、シイラなどの卵が西海(ソヘ)で大量に発見された。2021年に独島(ドクト)周辺で初めて発見されたクロマグロの卵は、今年、済州島南部を含めた南海(ナムヘ)岸全域で広範に出現していた。南海岸の一部の海で少量が発見されていたスマ、ソウダガツオ、シイラの卵は西海でも発見された。
主に亜熱帯の海に分布するスズキ目、キバハダカ属などの8種の幼魚が2月と5月に韓国の海に初めて出現したことが、遺伝子分析などを通じて確認された。これらのうちスズキ目とアズマガレイ属の2種は熱帯の海に生息する魚種だ。
国立水産科学院は、韓国の海域の水温上昇が海洋生物の分布と産卵場所に影響を及ぼしていると分析している。同院は新たに発見した8種の幼魚は精密分析をおこなってから、未記録種として学界に報告する予定だ。
国立水産科学院は「気候変動による生態系の変化を防ぐことは不可能だ。科学的調査を通じて水産資源の変化を継続的に把握するとともに、それにもとづいて気候変動に効果的に対応しうる水産資源管理政策の支援に最善を尽くす」と述べた。