韓国で年初から7月までに警察に検挙された違法合成(ディープフェイク)性犯罪の被疑者の90%以上が10代と20代であることが分かった。
警察庁は3日、今年1~7月にディープフェイクをはじめとする虚偽映像物関連の性犯罪が297件通報され、うち147件で被疑者を検挙したと発表した。同期間に警察に検挙された被疑者は178人で、うち131人(73.6%)が10代、36人(20.2%)が20代だった。虚偽映像物関連犯罪の被疑者の10人に9人が10代と20代だということになる。30代は10人(5.6%)、40代は1人(0.6%)だった。
このところ警察がディープフェイク性犯罪の特別集中取り締まりに当たっていることから、被疑者の検挙もさらに増えるとみられる。テレグラムでのディープフェイク性犯罪が報道されたことで、通報された被害は先月26日から30日までの5日間だけでも全国で118件にのぼった。警察はこれらの事件でも33人の被疑者を特定しているが、そのうち31人が10代であることを明らかにしている。警察はそのうち7人を拘束したが、6人が10代だ。
違法ディープフェイク性犯罪の被疑者の大半が10代だったことから、処罰の重さに対する関心も高まるとみられる。刑事上、未成年である満14歳以下は、刑事処罰できない。ただし罪を犯した満10~14歳は「触法少年」に分類され、家庭裁判所などで社会奉仕、少年院送致などの保護処分を受ける。
警察のディープフェイク性犯罪特別集中取り締まりは先月28日からはじまり、来年3月までの7カ月間にわたって実施される。警察は今回の取り締まりを通じて違法に合成した性犯罪物の制作から流布までを追跡、検挙し、被疑者などを根こそぎにする方針だ。