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大統領室民情首席の娘、学部生時代に韓国最大の法律事務所でインターン…公募なし採用

登録:2024-06-10 09:59 修正:2024-06-10 13:35
法務部企画調整室長時代に選抜 
金・張側「通常、Eメールや電話で問い合わせ」 
キム首席秘書官「子どもが進めたこと…関与していない」
尹錫悦大統領が5月7日、ソウル龍山の大統領室庁舎で新しく民情首席に任命されたキム・ジュヒョン前法務次官を紹介している=大統領室写真記者団//ハンギョレ新聞社

 大統領室のキム・ジュヒョン民情首席の娘のKさん(32)が、学部生時代に金・張(キム&チャン)法律事務所でインターンとして働いていたことが確認された。金・張法律事務所での学部生インターンはめったにない上に、インターン採用に関する公募などの手続きもなく、当時法務部の高官だったキム首席の「七光り」が作用したのではないかという疑惑が持ち上がっている。

 9日のハンギョレの取材の結果、Kさんは高麗大学メディア学部3年生に在学中だった2012年7月、金・張法律事務所のインターンシッププログラムに参加した。Kさんは当時、自身のフェイスブック・アカウントにこのような事実を載せている。ある大手就職サイトが運営する情報誌の表紙モデルに選ばれて行われたインタビューでも「今回、学校の休み期間に国内最大の法律事務所でインターンシップをすることになった。苦労して得た機会なだけに、他のインターン社員より少しでも早く出勤し、さらに一生懸命に働く」と語った。Kさんがインターンシップに参加した2012年7月、キム首席は法務部の要職である企画調整室長に抜擢された。

 金・張でのインターンは、一部のロースクール(法科大学院)の在学生や法学部の卒業生ばかりの参加であり、学部在学生のインターンはそれ自体が特別待遇という指摘が出ている。5年ほど金・張に勤務したある弁護士は「金・張の重要なクライアント(依頼人)や、(裁判所・検察などに)在職中の方々、金・張に友好的な方々の子女を非公式的に選んだ」と話した。

 金・張でのインターンを終えたKさんは、学部を卒業した後、成均館大学のロースクールに進学した。ロースクール出身のある弁護士は「特にソウル圏のロースクール入学は非常に小さな点差で合格を競う。金・張でのインターンはロースクールの在学生の中でも上位の学生たちが行くところなので、学部生のインターンはおそらくロースクール入学にも相当な影響を与えただろう」と語った。

 Kさんはロースクール卒業後、裁判所の裁判研究員(ロークラーク)を経て、昨年から金・張で働いている。5月にキム首席が大統領室の民情首席に任命されるまで、父娘が同じ職場で働いていたということだ。

 金・張法律事務所はハンギョレの質問に対し「通常、学部生対象のインターンシップは別途公示がなくても学生がEメールや電話などで問い合わせ、志願者には別途に志願手続きを案内して、公正に検討している」とし、「(Kさんの)特定事例がどのように進められたかは申し上げられず、記録もない」と釈明した。キム首席は大統領室報道官室を通じて「子どもは手続きに沿って進めたはずであり、(自分が)関与したことはない」と明らかにした。Kさんはハンギョレの度重なる説明要請にも無回答だった。

5月7日、尹錫悦政権の初代大統領室民情首席に任命されたキム・ジュヒョン氏が、大統領室ブリーフィングルームで挨拶をしている=大統領室写真記者団//ハンギョレ新聞社
クァク・チンサン、チェ・ユンテ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1144107.html韓国語原文入力:2024-06-10 07:47
訳C.M

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