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韓国、「北朝鮮の兄弟国」キューバと64年ぶりに国交正常化…20年にわたる努力実る

登録:2024-02-15 06:43 修正:2024-02-15 09:20
ニューヨークで両国の国連代表部が外交公簡を交換
キューバの国旗=ゲッティイメージバンクより//ハンギョレ新聞社

 韓国が14日、外交関係のなかったキューバと国交を結んだ。キューバは北朝鮮と1960年に外交関係を樹立した長年の友好国であり、国交正常化が及ぼす影響は少なくないものとみられる。

 外交部は同日夜、報道資料で「韓国とキューバは14日(現地時間)、米国のニューヨークで両国の国連代表部が外交公簡を交換し、両国が大使級の外交関係を結ぶことで合意した」と発表した。キューバは韓国にとって193番目に国交を結んだ国となった。

 「北朝鮮の兄弟国」と呼ばれるキューバは、キューバ革命でフィデル・カストロが政権を握った後の1960年、北朝鮮と国交を結び、韓国との外交関係を断絶した。2018年にもミゲル・ディアスカネル当時キューバ国家評議会議長が訪朝し、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と会談するなど、緊密な関係を続けてきた。韓国の外交部関係者は「今回の国交正常化がキューバと北朝鮮の関係にどのような影響を及ぼすかは予断できない」と、ひとまず慎重な態度を示した。

 外交部は「中南米カリブ地域の中で唯一国交を結んでいなかったキューバとの外交関係の樹立は、韓国の対中南米外交強化のための重要な転換点となり、グローバル中枢国として韓国の外交の地平をさらに広げるのに貢献すると期待している」とし、「韓国とキューバの国交正常化は、両国間の経済協力の拡大および韓国企業の進出支援に向けた制度的基盤を整えることで、両国間の実質協力の拡大に貢献するとともに、キューバを訪問する韓国国民に対する体系的な領事協力も提供できると期待している」と述べた。

 新型コロナウイルス感染症以前までキューバを訪れた韓国人の数は年間約1万4千人だった。キューバとの交易は2022年基準で輸出が1400万ドル、輸入は700万ドル規模だ。キューバには現在、約1100人の韓人系の人々が住んでいるという。彼らは日帝強占期(日本による植民地時代)当時、メキシコからキューバに移住した人たちだ。

 韓国は2016年、ユン・ビョンセ外交部長官(当時)が外交部長官としては初めてキューバを訪問するなど、キューバとの国交正常化に向けて努力を重ねてきた。金大中(キム・デジュン)政権時代の2000年に国交正常化を提案しており、李明博(イ・ミョンバク)政権時代の2008年にも領事関係の樹立を提案したことがある。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足後の2023年5月、パク・チン外交部長官(当時)がグアテマラで開かれた国際会議でキューバの外務次官に会い、国交正常化を提案した。

 外交部は「これまで両国は文化、人的交流、開発協力など非政治分野を中心に交流、協力を拡大してきた。特に、最近活発な文化交流を通じて、両国国民の間に友好的な認識が広がったことが、国交正常化にも貢献したと評価される」と述べた。

チャン・イェジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/1128404.html韓国語原文入力:2024-02-15 01:27
訳H.J

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